キングダム 大将軍の帰還 感想
昨日、遅ればせながらキングダムの映画を見てきたので覚えてるうちに感想を纏めておきたいなと思います。
原作は元々読んであったけど映画は今作で初めて見たので、何を今更、と思う方もいるかと思いますがご容赦ください。
なるべく細かく書こうと思うのでまあまあ長くなるのと、ネタバレガンガン書いてくので、見たくない方は戻るボタンを押してください
まず第一に、ストーリー構成の素晴らしさよ!龐煖から逃げるところから始まって、龐煖を討てずに帰還するところまでを描くというその構成に拍手を送りたい👏👏👏
尾東と王騎という信にとってとても大きな2人の死、それを序盤とラストに持ってくることによる対比構造。信が、秦国が何を失い何を思いどう変わるのか、そこを描いたのがこの作品の大きなテーマとしてとてもわかりやすく描かれてる。
しかもさ、タイトルが「大将軍の帰還」ですよ。原作知らない人からしたら、あの王騎がまさか死ぬなんて思わんやん。あれだけインパクト強くてキャラが濃くて強くて情に厚いキャラが、一対一でも押してたのに負けるなんて思わんやん。原作知ってる私でも、途中から「あー絶対死ぬやつやんこれ」って、思いつつ「いやいやそう見せかけて勝っちゃうんじゃないの?勝ってよ?死んだら嫌よ?」ってずーっと拳握って見てましたもん。ほんと残酷な構成しますわ←めっちゃ褒めてます
あ、王騎のことばかりで尾東のこと全然触れてなかった…汗
原作読んだのだいぶ前だから記憶が曖昧なのだけど、あそこで東美ちゃん出てたっけ?もっと後になってからようやく出てきたような印象があったのよね。でもそれも良い!
桜井日奈子ちゃんね、尾平には勿体なさすぎるいいお嫁さん!
セオリーとして帰りを待つってイコール死ですものね。原作だと尾東の奥さんは帰りを待ってたけど尾平の奥さん(この時点で奥さんだったかはさておき)は出てなかったと思うのね。でも2人出すってことは片方は生きて片方は死ぬってこと、で、どちらかと言うとろくでもなかった兄の方が生き残るっていう悲しさ、けど尾平も尾東の死から感じたものがあるんでしょうね。東美ちゃんも出したの、残酷で良かったと思います
そして第二に、やっぱり目がいくよね。アクションが素晴らしかった。殺陣やってる身としてはあれほどの大迫力のアクション見るとちょっと疼くものがあるといいますか
原作やアニメでは、確かもっとバッサバッサ人が真っ二つになってたと思うんだけど、映画では斬っても飛ぶことはなかったですね。
「そりゃ実写なんだから当然」って言う人もいるかもだけど、いや、今の時代いくらでも部分的にCG入れたりマネキン使ったりしてそれを描くことは容易なわけですよ。(まあコストはかかるけども)それを何故しないかって、ラストの王騎の死を強く残すために他ならないですよね。
王騎の最後の腹を貫かれるところ、ここだけはっきりと胴体を突き破ってるところを描いてます(当然何がしかの仕掛けはある)
それまでずっと、派手なアクションはあれど派手な演出(血や首が飛ぶなど)が一切なかったのにここだけはしっかりやるの、素晴らしい。それだけ信にとって、他の皆にとって、王騎の死が鮮烈な出来事であることを物語ってますよね
そして第三に、キャラの作り込みが素晴らしい。
キングダムの最初の実写化の話聞いた時から、「え、どこやるの?まさか山崎賢人が子どもを演じれるわけないし、大きくなってからだけ描いても話わからんし、年齢変えたら意味わからんよね?」って思ってたんですけど、ちゃんと子どもでした!!!
これはびっくり!!
てん貂とか羌瘣もちゃんと幼かった
衣装やメイク、姿勢や表情でちゃんと演じ分けてるの、終始感動してた
もちろん他の方々もね、王騎とか9年前と今とでガタイは変わらないけどメイクを変えて若かりし頃と憎悪を抱えてる今とを全然別人にしてた。素晴らしい
なんか終始素晴らしいしか言ってないな……
でもそれくらい素晴らしかった。見に行ってよかった。
まだ行ってない方は、ぜひ行ってみてください