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体調不良の時に起こる想像。#25

 先日、もう寝ようと思いベッドに入り横になっていると、吐く息がやけに熱いことに気付いた。ひさびさにちょっとした風邪でも引いたかな~と思い、寝りゃ治るだろの精神でそのまま眠りについた。

 深夜、お腹に激痛が走って目が覚める。
 う~っと呻きながら目が覚めて、体が尋常じゃないぐらい熱くなっているのにまず驚きながら、しばらく寝返りを打つこともできず固まっていた。
 眠りについていたところを急な腹痛に無理矢理、起こされた感じで頭がぼーっとする。体中がジンジン痺れるし、とにかく意識が何にも定まらない状態でベッドの上でもがくしかできない状態になっていた。

 こんな時、頭の中で変な考えがいつも思い浮かぶ。
 大抵どうでもいいことで、次にゴミを出す日はいつだっけとか、今日作った料理の賞味期限は大体いつまでだろうとか、後になって別に今考えなくてもいいだろうということばかり頭の中で巡っていく。

 そんなどうでもいいことで頭を動かしていると、次第に意識がハッキリしてきて、お腹が痛くて体がすごく熱くてとにかく体調が悪いからどうにかしないといけない、と冷静になる瞬間が訪れる。
 そうはいっても体が全然ついていかず、ただ色んな異常にもだえるしかない状態が続いていて、一人暮らしの人間はこうなった時に無力だなあと痛感する。親元からは遠く離れているし、すぐに駆け付けてくれそうなあてがあるわけでもない。病院は嫌いなので電話しようという発想にまず至らないし、こんな時でさえ医者に診てもらうほどの事ではないと考えてしまう。

 どうしようもないので、ただ暗い天井を見ながら、実家にいる愛犬に会いたいなあ……ということばかり考えていた。

 病気の時ほど、不思議と普段は意識していないことばかり頭の中に浮かんでくるのは何故だろう?僕だけなのか分からないけれど、後になってハッとするような思いがけない発想に至ったり、支離滅裂で訳のわからない情景(イメージ)が頭の中で堂々巡りになる瞬間がある。

 ああいうのを深層心理にあるモノ、といったりするのかもしれない。
 が、大抵は重要なことでは無かったりするので、本当に何のためにあるのか分からない。僕がいつも疑問に思う人体の不思議の一つだ。

 体調が悪い時には他にも、部屋中の壁が迫ってくる感じがしたり、なぜか地球がドンドン圧縮されていくような妄想が子供の頃から頻繁に起きる。
 これらのことに理論的な説明をつけてくれる本があったら読みたいなあと思うのだけれど、残念ながら未だに出会ったことが無い。

 とにかく二度と体調不良にはなりたくないと思った夜だった。

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