『恋(おも)いても…』

「よう来なんした。お出でなんし、御上がりなんし。」

「しばらく来れなかったが、元気そうじゃねぇか、紫。」

「ほんに、久方振りのお越しなんすな、土方さん。」

「なんだ、拗ねてやがんのか?えらく、可愛いじゃねぇか。」

「拗ねてなどおりんせん。わっちをなんだと思っていなんす。この楊貴楼一の花魁、紫太夫にございんすぇ。主さん一人にやきもちなぞ妬く暇なぞございんせんぇ。」

「…ふっ…素直じゃねぇのは江戸の女の悪いとこだなぁ、紫。」

「自惚れなことをおっせぇす。わっちは、誰のことも好いたりはいたしんにぇ。土方さんとて、この妓楼の中ではわっちにとって一人の客にすぎなさんす。」

「言ってくれるじゃねぇか。それでも俺ぁ、おめぇを一番の女だと思ってんだがなぁ。まぁ、おめぇにとって俺はただの客に過ぎねぇってことか。」

「一番の女…。好かねぇことをおいいなんす。わっちに間者の真似ごとをささんすお人の言葉とはおもいんせんぇ。今宵もそのつもりでお越しにございんしょ。」

「察しのいい女は嫌ぇじゃねぇが、おめぇはもちっとその鋭さを隠しておくべきだなぁ。可愛いげがなくていけねぇ。何か情報でも入ったんなら聞かせてもらうが…。」

「今宵はお聞かせできるようなものはござりぃせん。」

「だろうな…。まぁ、俺も今日は、それで来たんじゃねぇしな。紫、おめぇの肌に触れたくてよ。たまにゃぁそういった物騒な話は無しにしてな。」

「また、そういいなんして話をはぐらかしなんす。」

「うるせぇ口だな。」

(土方は紫の手首を掴んで引き寄せ、唇を己の唇で塞ぐ。)

「…んっ…ふっ……。」

(長い口づけが続く。)

「…フッ…紫…おめぇの唇はあめぇなぁ…。」

(そういうと紫を組敷く。)

「土方さんはずるい人でありんす。好きにしなんせ……。」

「ああ、好きにするさ。俺が満足するまで離せねぇから覚悟しとけ…。」

(この後は好きに演出してください。丸投げします(笑))

(ことが終わったあと。紫は目を覚ます。散々に土方によって攻め立てられ気を失うように眠っていたようだ。横には土方が眠っている。)

(起き上がり、襦袢を肩にかけるようにはおり、土方を見つめ一人小さく呟く。)

「恋いても 仕方ないことはわかっていんす。それでも秘めて恋うことは許してくなんし。土方さん、一夜限りの妻として今宵はわっちを抱いてくださんしたかぇ?…フフフ…主はそんなことを思うわけありんせんわいな……。」

(言って、土方の頬に口づけを一つ落とし。まだ、闇に包まれている空に淡く輝く月を眺める)

「土方さん、主はほんに、ずるい人でありんすぇ。」

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何とはなしに、台詞台本書いてみた。

拙いのは、わかってます。

興味ありましたら、どうぞ使ってやってくださいm(__)m

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