映画鑑賞 | ある男
映画『ある男』
監督 石川慶
原作 平野啓一郎
出演 妻夫木聡
安藤サクラ
窪田正孝
原作者 平野啓一郎さんの作品を一度も読んだことのない私が、今日ようやく『ある男』を観ようと思ったのには、ある小説が読めずにいるから……です。
それは平野啓一郎さんの『本心』
映画化され12月公開となるこの作品の原作を読みたいのですが、なんだか怖くて読めないでいるのです。
死んだ母を作ってもらいたいという、現実離れしたこの話に入り込めずにいます。でも読みたい。
そこで作者の別作品を……と、『ある男』を読む前に映画を観たのでした。
◈
亡くなった夫は一体誰なのか……
一言でいうとそういう話です。
これでは全く説明になりませんが、ネタバレになるのでここまでです。
◈
入れ替わりといえば、思い出すのは『太陽がいっぱい』『リプリー』です。
『太陽がいっぱい』のアラン・ドロンのカッコ良いこと!
何度でも観たい映画です。
でも原作に忠実なのは『リプリー』かも……
◈
誰かの人生と入れ替わるって考えられないことでしょうけれど、想像したことはあります。
素敵な家に住んで、いつもデパートで買った服を着て、ママはお料理がとても上手で……いいなぁ私もこの家の子だったら……と羨ましく思ったりしました。
この話は羨ましくて入れ替わるわけではありませんが……
◈
差別的な内容が一部ありました。
とても胸が痛くなりました。
子どもの頃に大人たちから聞かされていた差別的な発言を思い出したからです。
洗脳とは恐ろしいもので、大人になってようやくそれが差別なんだと気がつくまでは、何も不思議に思わず誤った情報のそれが正しいと思っていたからです。
ヘイトスピーチは身近に潜んでいます。
◈
心に響いた映画を観た後に原作を読むことを、私はよくやります。今日観た『ある男』も原作を読むつもりです。
原作を読むと描写が詳細ですし、新たに気付かされる場面もあり、また映画を観て確認したくもなります。
『ある男』はきっとまた観たくなるでしょう。
ん?
と思う箇所がいくつかあったからです。
映画観て、原作読んで、また映画を観る。
私にとっては自然のことなのです。
なんだか話がとっ散らかりましたがおしまい。