8分の3の治療が無事終了
今日で全8クールある内の3回目の入院治療が無事終わった。次は8月1日から4回目の入院を予定している。
それも終われば抗がん剤治療も折り返し地点だなんて、なんだか早いものだなと少しびっくりだ。
治療が無事進んでいるとはいえ、これから病状が悪化したり治療後に癌が再発すれば当然そのままにはできないので、骨髄移植の話が完全に消えた訳ではない。2〜3割の移植関連死の可能性はまだ残っている。
ただ、その可能性が残っていることに特段ネガティブな気持ちは持っていない。自分がどれだけ悩んでもガン細胞は気を遣って減ってくれる訳ではないので、今自分にできる最善は治療を進めていくことだけだと思う。
突然だけど、もし自分が死んでお花を添えてくれる人がいるなら、その時は桜をお供えしてほしい。誤解してほしくないのだが、死を意識して悲観的になっている訳ではない。むしろ心にゆとりがある状態でこの文を書いている。
桜の色も雰囲気も、春暖かい季節に咲く花だというのも元々好きだったけど、入院してから世界の植物史と武士道に関する本を読む機会があってより桜が好きになった。
生きたい時に生きて死にたい時に必ずしも死ねる訳じゃないから、きっと自分がいつ頃死ぬのかは大体決まっているのだと思う。多分自分はこのタイミングで癌にならなくても、そう遠くない時期に別の病気を患っていたり事故に遭っていた気がする。
今この身体は、いつどうやって死ぬのかは選べないけれどこれからどう生きるのかは自分で選ぶことができるから幸運だと思った。
好きな人と会って、好きなものを食べて、好きな所に行って何かに時間を費やす。限りがあるかもしれないと身体で理解していなかったら、その好きに手を伸ばそうとも、そもそも何が自分の好きなのかについてすらこだわろうとしなかったと思う。
だから、これから自分の頭に浮かんでくる人や場所や、やりたいことはできるだけ大事にしたい。でも少し寂しがり屋だから、今この自分の頭に浮かんでいる会いたい人にも「え、自分も入っているよね?」と思ってくれている人が一人でも多くいてくれたら、それはやっぱり嬉しいことだなと思う。