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蘇れ!

 自分は歌詞を書くのがかなり苦手だ。それは話の構成が苦手なのに少し似ているかも。ちょっと前までは「どんなことを歌おうかな」なんて考えながら歌詞を書くことが多かったのだが、最近は昔を思い出したら未来を想像したり、なんか基本自分中心の世界と自分とは乖離した世界の両極端の中から共通点を引っ張ってくるような、そんな作業をしている。
 そこで過去に思い耽るとふと気づくことがある。例えば昨日食べた町中華の麻婆豆腐がめちゃくちゃ美味しかったとする。もうなんか人生で一番美味しかったくらい。でも今日食べた麻婆豆腐がそりゃあもうそんなもんじゃないくらい美味の場合、自分は友達に「この前行った町中華の麻婆豆腐が、人生で2番目くらいに美味しかったんだよね。」と説明するわけである。ここで気づく。過去が変わっていることに。そんなことを考えると私の過去は幾度となく変わっているのである。
 ここから、もちろん過去は未来の事象によってかけられることがわかり、トラウマだったり嫌な思い出を取り除くことができる、なんてきれいなことを伝えたいのではなく、一番新鮮な最高の気持ちだったあの時よ、蘇れ!ということである。あの時の最高な気持ちだって変わっちゃうかもしれない、てか変わったことに気づかないかもしれない。そんな日々を想って詩を書くのだ。時よ!蘇れ!!

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