【ファンタジー】『ナルニア国物語1 ライオンと魔女』
読むきっかけ
仕立て直された
新生ナルニア国物語
ナルニア国物語は岩波少年文庫で読んでいましたが、まめふくさんが装画をされていたので購入しました。
まめふくさんは、デザイン的にデフォルメされたかわいらしい人物、柔らかな色彩、愛らしい動物たち…Pinterestで見かけてすぐに虜になりました。画集などはまだ出版されていませんが、あのSFの名作『夏への扉』装画を担当されていたり『魔女たちは眠りを守る』など、最近お見かけすることが増えてきました。好きなイラストレーターさんなのでうれしいです。
新訳で新装画。新たなナルニア国の幕開けが楽しみです。
以下、本のあらすじ!
読んだ感想
あらゆるファンタジーの源流!
内容はもはや語るまでもない、『指輪物語』と並ぶあらゆるファンタジーの親みたいな本ですね。今活躍している様々な作家さんたちも、ナルニア国物語の影響を公言されています。
衣装だんすから始まり、魔女を倒して再び元の世界に戻ってくる「行きて帰りし物語」。ルーシーは信じてもらえるのか。エドマンドの運命は。アスランは一体何を考えているのか。
小説としては短めですが、その中にぎゅっとドキドキする展開が詰め込まれています。
古典を現代の物語として味わう
岩波少年文庫で全巻読んでいましたが、印象的には全然違いますね。
古典を今、僕たちが目にしている言葉で語られると、それぞれのシーンがくっきりと頭に浮かびやすく、起承転結がよりはっきりした印象です。
特にビーバーさんの家付近の描写は「あれ?こんなに綺麗だったかな」と思えるくらい、鮮明にイメージができました。
ちゃんと比べたわけではないですが、ピーターやルーシーたちの言葉遣いも現代風になっていて、古典作品でたまにあるセリフの引っかかりなどもなく、スムーズに読み進めることができました。
古典作品をまるで現代に紡がれた物語として読めるのは、新訳の贅沢なところですね。
瀬田貞二さんの訳との読み比べもしたらより楽しめそうです。
装画が最高にかわいい!!
物語のイメージを大きく左右する装画。その力を改めて強く感じました。絵本のようでありアニメのようでありマンガのようでもある独特のタッチが、物語をより身近に感じさせてくれました。
それでいて、ちゃんと読者に想像する余白も持たせてくれる。
イラストの力ってすごいですね。
また表紙の絵だけでなく、挿絵もありました。
その挿絵一枚一枚がかわいいこと!!こんなかわいいイラストでナルニア国物語を読めるのは幸せですね。僕は特にビーバーさん夫妻の愛らしさがお気に入りです。
おわりに
久しぶりに読んだナルニア国物語、とても面白かったです!イラストの魅力もさることながら、美しい現代語訳で、まるで新しい作品のように楽しむことができました。
刊行スケジュールを見ると、これから毎月月末に新刊が出る予定のようです。毎月の楽しみが増えますね。
それではみなさん、良い読書を!