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晩ごはんはいつも妻の一言で ♯4 みょうがの唐揚げ

夕方のひとこと

ー お米炊く?

白ご飯に合うメニューと
その食材があるかを考える瞬間。

忙しいときは、
考えずに「炊く」と答えてしまうのだが、
家に帰ってから、思案に余ることも。

今日は、

ー みょうがの唐揚げ

当たり前に提案される、
食べたことがないメニュー。

庭に植えていたみょうがを収穫したらしい。
確かに冷蔵庫にあったのを見た気がする。

みょうがを初めて食べたのは、小学生のとき。

友達に「食べたことがない」というと、
放課後、自宅に招待され、
庭にあったみょうがを収穫。
彼のお母さんが刻んで、
醤油をかけたものを食べた。それが最初。

皿でもなく、お弁当に入れるアルミのカップのひと口。

どうしても食べさせたかったんだな、と。
彼とは小学生以来会っていないが、名前を憶えているくらい、私も嬉しかったのだろう。

そんなみょうがを、今日は唐揚げに。

息子を寝かしつけてから、
一人で寝室を抜け出す。

唐揚げなので、まず下味を漬ける。
大きなものは、半分にして白だしに漬け込む。

しばらくしてから、
片栗粉でサクッと揚げてみた。

揚げ終わってから、妻を起こす。

ー きれいに作ったね。

お酒が欲しくなる、大人な味の唐揚げ。

こんなに長く書くつもりはなかったのだけど。
今晩は、初めての思い出と彼の笑顔とともに。

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