離婚から立ち直るためにやった100のこと 7/100: キャンピングカーの内装DIY

結婚を機に手に入れたキャンピングカーは、内装に凝るよりも使うことに専念してた。婚姻期間中は、1人でいた方が全力で遊べてたな、だの、結婚して家事が大変になったな、だの、こんなに元夫に合わせてるのにな、だのと考えないこともなかったが、離婚して独りになった途端、何もやる気がなくなってしまった。週末の予定を立てることもままならず、近所の河原や海辺に行ってDIYをして過ごした。

まずは要らない木材を燃やした。焚き火は元夫が大好きで自らいそいそと勤しんでいたことだった。他のことは、自ら動くことは少なかった。私に合わせてやりたい、と言うだけで、本当にやりたいことではなかったみたいだ。私は他人の顔色を見てやりたいことを言わないことはあっても、やりたくないことをやりたいとは絶対言わないタイプの人間だったから、全くもって元夫の無理に気がつくことはなかった。

次に、りんご箱を貰いにりんご農家まで行った。初めてのひとりでの長旅。途中、河原で泊まりつつ、図書館で仕事しつつ、ふたつの県を越えて貰ってきた。頂いたりんご箱はバーナーで周りを焼き、水で洗い、磨いた。顔を真っ黒にしながら作業していると色んな人に声をかけられた。いつかは軽トラキャンピングカーを持ちたいおじさま達や仲の良さそうな熟年夫婦が興味津々なのだ。楽しく話すけど、夫との未来がないことを寂しく思った。

なんだかんだ難しい作業中は何も考えずにすんだが、のんびり作業してると思うのは元夫のことだ。キャンピングカーを使うことではなく、こんな風にのんびりDIYして、元夫が焚き火することを優先していたら、ケンカになることもなく、今も円満だったかもしれない。

何時間も何週間もかけたら、素人DIYも形になってきた。りんご箱をレゴのように組み替えることでリビングモードからベットモードに変更できるのだ。1人で使うのならソファベットで十分で、やれ暑いだの、やれ狭いだの、頭を打っただの、文句を言う人がいない室内は広々としている。私自身がかかえる不満はないが、元夫の不満を解消するためのアイディアばかり浮かんでしまう。

内装DIYでやりたいことはまだまだ沢山ある。結婚してたら出来ないことをやるためにキャンピングカーには沢山付き合ってもらわないといけないのだ。

離婚後に立ち直るためにやることとしてDIYは推せる。考えることも作ることも楽しく、形になると達成感もあるし、なにより生活が潤う。

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