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文系女医の書いて、思うこと【スタンダード】

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2021年11月の記事一覧

朝日新聞出版「アエラ」の対応

興味がない――。 人づてにもらったある月刊誌の編集長からの返事だ。この言葉に子宮頸がんワクチンの勧奨再開を後押ししたものすべて象徴されている。 8年半という時間とパンデミックだ。 子宮頸がんワクチンを接種した「後で」はじまったという痙攣する女の子たちの映像は風化し、子宮頸がんワクチンは危険なワクチンだという話も忘れられていった。同時に、子宮頸がんを防ぐワクチンがこの世に存在するということも忘れられた。 2021年11月26日、子宮頸がんワクチン接種勧奨の差し控えは終わ

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あるメディアの対応

クリスマスマーケットから考える 日本のコロナ指標・ドイツのコロナ指標

日本はコロナが落ちついて本当によかったですね。ウイルスの変異などのさまざまな要因も指摘されているようですが、何よりもワクチン接種率が高いことが幸いしているのでしょう。 対照的に、ワクチン接種率が低く急に寒くなったドイツでは今、感染が急拡大しています。先週木曜にはパンデミック開始以来最高となる65,371人の新規感染者を記録、今日も土曜日だと言うのに63,924人、10万人当たりで362人となっています。 そんな中、昨日ドイツでは緊急のコロナ対策会議が招集され、流行状況の評

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日本はなぜ新型コロナワクチンの接種率を上げることに成功したのか

11月15日付の英「ガーディアン」に新型コロナワクチンについてのわたしのコメントが掲載されました。子宮頸がんワクチンの勧奨再開についても、地の文でコメントの直後に触れられています。 日本の皆さまに向けて、該当部分を翻訳します。 「日本政府がオリンピックを開催すべきだと主張したことで人々は恐怖を感じたのでしょう」と語るのは京都大学大学院医学研究科非常勤講師の村中璃子氏だ。「オリンピックが無ければ今の接種率はなかったと思います」 「『後ろ向き』な要素もあります。ワクチンを接

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子宮頸がんワクチンをめぐるその後の問いに答える「続・10万個の子宮」

1冊の本が世論だけでなく、政策も動かす――。 そんな経験を持つことのできる書き手は幸せです。 子宮頸がんワクチンの積極的接種勧奨再開の決定を記念し、『10万個の子宮 あの痙攣は子宮頸がんワクチンの副反応なのか』(平凡社、2018年)以降にnoteに書き続けた、子宮頸がんワクチン問題についての記事を「続・10万個の子宮」としてまとめました。 勧奨が再開しても、ワクチンに関する正しい理解と信頼が無ければ、接種する人は十分に増えないでしょう。 本来であれば、勧奨再開に合わせて

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子宮頸がんワクチン積極的接種勧奨再開決定について

本日、世界約140ヶ国で承認、日本を含む110ヶ国以上で定期接種となっている「子宮頸がん(HPV)ワクチン」の積極的接種勧奨が再開することが決まりました。 主な報道は以下の通りです。 朝日新聞 時事通信 東京新聞 各社、①ワクチン接種後の症状を診る診療体制ができたこと、②ワクチンの効果に関するエビデンスが積み重なっていること、③接種の機会を逃した人へのキャッチアップ接種が検討されていることの3点を強調していますが、気になるのは①と②の伝え方です。 たとえば、朝日新

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開国はいつ?隔離期間短縮でも終わりからは遠い日本の「コロナ鎖国」

11月8日より、アメリカの入国制限が大幅に緩和された。足並みを揃えたのだろう。日本の入国制限も同じ日から緩和され、受け入れ企業の監督を条件にワクチン接種者に限って14日間の隔離期間が3日間に短縮されることになった。 ところが、検疫の短縮には事前審査と承認が必要であり、実際には、日本人でも仕事でも、海外に住んでいる人は日本に帰って来るなといった内容であることが分かった。「仕事で日本と海外の行き来が必要な人=日本で企業に勤める人」という前提があるとしか思えなかったが、その時代錯

HPVワクチンが「子宮頸がんを87%防いだ」という新データと新型コロナワクチンの関係

医学誌「ランセット」の最新号にイギリスの子宮頸がんワクチン定期接種プログラムに関する新しいデータが発表されました。  2006年1月から2019年6月の13年6ヶ月間、0歳から64歳のイングランド在住の女性「1370万人年」の巨大データを分析したもので、12から13歳(中1)に接種した人では87%、14から16歳(中2~中3)で62%、16から18歳(高1~高3)で34%の子宮頸がん予防効果があったことが分かりました。 このデータを見た英ワクチン諮問委員会のメンバーで小児

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米諜報機関による新型コロナウイルスの起源の調査「バイデン報告書」機密部分公開

G20サミット(主要20か国の首脳会議)の始まった10月30日、8月末に非機密部分の概要が公開されていた、アメリカ諜報機関による新型コロナウイルスの起源の調査報告書(以下、バイデン報告書)の機密部分が公開となりました。 概要については発表当日にわたしのnoteで全訳を公開し、その解説も書きました。新しい報告書では、アメリカの諜報機関が、中国が生物兵器を開発していたという説や武漢ウイルス研究所からの漏洩説に否定的である理由について、また新型コロナウイルスの発生時期についてどう

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