来日ツアーを企画してみて「 Michael Rooney, June McCormack & Music Generation Laois 日本ツアー2023 」
アイルランドからの来日ツアー
3年越しのツアー「マイケル・ルーニー、ジューン・マッコーマック、リーシュ・ハープアンサンブル」日本ツアー2023が無事に終わりました。
これまで「アイリッシュハープアンサンブルの音色を日本で!」という想いをずっと持って過ごしてきました。
その想いを叶えて下さって本当にありがとうございました。
こちらの公演に関わって下さった全ての皆さまに御礼申し上げます。
誰一人欠けても出来ない公演でした。
ツアーのはじまり
このツアーの起源は、今から5年前。
2018年の留学中に遡ります。
当時、ハープを通じて友人となったアイルランド人のシボーン。
シボーンは当時から、ミュージックジェネレーションというアイルランドの音楽教育機関でハープを教えている先生でした。
初めて、ポートリーシュにあるミュージックジェネレーションを訪れたとき、
シボーンから「日本にアイリッシュハープアンサンブルを連れて行きたいな」と提案がありました。
軽い気持ちで「ぜひ!」と返事をした事がこの企画のスタートでした。
その会話から話は具体的に広がっていき…
⚪︎ アイリッシュハープアンサンブル
⚪︎ アイリッシュハープ奏者のマイケル・ルーニー
⚪︎ アイリッシュフルート奏者のジューン・マッコーマック
⚪︎ マイケル&ジューンの子ども達
いつの間にか総勢11名が来日することになっていました!
興行の経験が無かったので、
「Yes!」という返事からこのような企画をするとは、当時は全く想像していませんでした。
ただ、やるからにはお客様にも、アイルランドの皆んなにも、そして普段イベントを企画して公演を行なっている皆様に対しても失礼にならないように、
本気でやろうと思いました。
いざ来日!
今回の公演は東京、名古屋、大阪の3会場で行いました。
8月16日東京公演
ティアラこうとうで行いました。
以前こちらの会場でアイリッシュハープフェスティバルが開催されていたこともあり、ハープ民には馴染みあるこちらの会場を選びました。
舞台裏でドキドキしながらも、初めて立つ日本のステージにみんな楽しそう。
ゲストには篠笛・神楽奏者の秋吉沙羅さんがご出演くださいました。
8月18日名古屋公演
そして8月18日には名古屋に移動し、西文化小劇場へ。
アイリッシュハープ27台が並びます。
金城学院中学校・高等学校ハープアンサンブル部の皆さまとご対面。
クリスハープも登場し、日愛ハープアンサンブル部の演奏は圧巻でした!!
ゲストには小松大さんがフィドルでご出演くださいました。
8月20日大阪公演
そして最後に大阪に移動し、8月20日には山本能楽堂でのコンサートを行いました。
こちらの会場は私自身、2度ハープ演奏をさせて頂いた事のある会場で、生音がとても綺麗に響くお気に入りの場所でした。
ここで、皆んなのハープの音色が聞けるなら、きっと素晴らしいに違いない!
という想いからチョイスしました。
能の舞台に上がるには足袋を着用する必要があるので、
演奏者皆んなの足のサイズを聞いて足袋を準備しながら、ワクワクしていました。
マイケルがコンサートの合間の休憩時間に
能楽堂に何かスピリチュアルな精神、アイルランドと共通のものを感じると話していたのが印象的でした。
とてもリラックスした様子で演奏されていました。
3会場、それぞれ個性のある良い演奏会だったと我ながら感じています!日本で皆んなの演奏が聴けて、感無量でした!!
観光編
今回はアイルランド側から観光への強い希望があり、9日間の滞在中に観光の時間も多く取りました。
皆んな、驚くほどのパワー。
嬉しいことに日本を満喫して下さいました!
学生7名の保護監督責任があったこと、10名以上を連れての観光案内となったので、このパートは予想以上に大変でした!
皆んなの希望で当初なかった観光プランを追加したり(スカイツリーに二度行きました!)、
喜んでもらえるよう運営メンバー一同で頑張りました!
運営の気づきとして…
案内するのは私たち日本人にとって楽しい時間ではありますが、公演の業務とツアーガイドの兼務は体力・睡眠時間との勝負でした。
今回は何人かで協力してガイドを行いましたが、
それでも、もし予算を持てるなら観光部分は旅行会社等にお願いするのが現実的だと思いました。
今回は、アイルランドの音楽学校を通しての企画だったので、観光も全てツアーの予算に組み込み、予約を担い、スケジュールを全てこちらで準備しました。
ただし、もし次回があるのなら、この観光パートについて全てを担うのではなく、アイルランド側にお願いする部分を作るなど、交渉の必要があると感じました。
交流編
今回の来日にあたり「 交流 」も一つのテーマにしていました!
東京では、アイルランド大使館のコール大使とスタッフの皆様が開いて下さったレセプションを訪れました。
アンサンブルでの演奏を披露し、大使やゲストの皆様と交流を。
また、名古屋では金城学院中学校・高等学校ハープアンサンブル部の皆さまとの交流を深めました。
学生同士がプレゼントを交換したり、名前を覚え合ったり、楽しい時間を過ごしている様子が見ていて微笑ましい時間でした。
アイルランドと日本の絆が生まれるような、そんな素敵なパートでした。
最後に
今だからこそいえますが、このツアー企画は正直に言うと、ものすごく大変でした。もう一生出来ないと思うくらい全力で向き合いました。
普段、お仕事でアーティストを招致されている方々の裏の努力を知り、頭が下がります。
予算がなく自費での開催も覚悟していましたが、
最終的に沢山の方にお越し頂くことが出来、無事にツアーが成立した事を有り難く思っています。
大人数の来日準備、各都市でのハープの手配、ビザ取得、アイルランドの学校とのコミュニケーションなど、苦労したことも多く、
私の力では難しいかな…
キャンセルしようかな…と思う事もありましたが、
延期になった2020年から応援下さっていた方がいたのも必ず開催しようと思った理由でした。
周りの支えのおかげで、アイリッシュハープの音色を日本で響かせる事が自分の使命だと思って無我夢中で準備ができました。
お客様からの「呼んでくれてありがとう」というお言葉や、アイルランドの皆んなからの「人生で一番楽しい時間だった!また日本に戻りたい!」と言った言葉を聞いて、途中で諦めなくて本当に良かったと思います。
関わって下さった皆様、この公演をサポートして下さった皆様、
本当にありがとうございました!!