15歳のひとり旅インド*9日目
ハイデラバード市内でホームステイをしている朝。気づいたら8時前で、13歳のホストシスターはもう学校へ行ったあとだった。バタバタと洗濯をしたりしていたらお父さんが帰って来る。インド人の朝は早いとまた気付かされた。
夜中に足の裏を蚊に刺されたようで、ものすごく痒く、冷蔵庫に氷を取りに行って冷やした記憶がある。昨日は車でたくさん寝てしまったので、寝つきが悪かったようだ。
朝食には、お米とお豆を発酵させて作ったイドゥリとココナッツミントのカレー。そんなに辛くなく、味変にはお豆とスパイスのパウダーを使う。とても健康に良いらしい。デザートは大好きなナッツヨーグルトをいただく。ヨーグルトはお母さんの手作り、ピスタチオ、アーモンド、胡桃、ピーナッツ、ひまわりの種、そして最後にはちみつ。全てがインド産だ。この組み合わせは、辛くなった口の中をかなり癒してくれる貴重な存在である。
インドの食事は、作るのにとても時間がかかるという。イドゥリも14個ものプロセスがあるらしい。気候が蒸し暑く、食品の輸送も長いため、しっかりと火を通さないと安全に食べられないからだろうか。油で揚げたものが、特に軽食では多く、午後にストリートで挑戦したパニプリやデリーで食べたサモサもサクッとしている。また、カレーは保存が効くことを思い出した。日本でもじっくり煮込んでいる。
家族に理由を聞いてみると、全て新鮮な食材から作らないといけないからだといっていた。アメリカのように冷凍食品が普及していないので、どの家庭でもお母さんかメイドさんが時間をかけて調理するという。特に田舎では、女性はほとんどの時間を料理に使うそうだ。日本でも新鮮な食材を使うことが多いが、流通が発達しているので、生でも安全なくらい新鮮だ。インドでは必ずしもそうでないので、気候に見合った食文化が発展したのではないか。
ちなみに、チャイひとつとっても地域によって味が違う。ハイデラバードでは生姜が入っていて、とても体が温まる。食文化を通じて、地域の多様さを眺めるのはやはり面白い。
午後には宮殿も訪れた。
ハイデラバードはペルシャやアラブなど中東系の人々に支配されていた時期があり、その時の宮殿だ。そういえば、空港でも英語、ヒンディー語以外にアラビア語(正確にはウルドゥー語)が表示されていた。私は歴史的建造物にあまり興味がなかったのだが、インドは地域によって全く違う史跡があるから、とても興味深く見学しに行っている。
往復に時間ぐらいの車でじっくり話し込んだこともあり、一緒に宮殿に行ってくれた19歳の女の子ととても仲良くなった。彼女はイギリスで生まれ、デリーで育ち、今は家族とハイデラバードに住んでいるという。スパイスが苦手という珍しいインド人で、そこも共感だった。それでもインドが大好きだと、その魅力をたくさん語ってくれた。
夕食にはビリヤニをいただいた。
お父さんが有名なお店で買って来てくれた。作るのには時間がかかり、そもそも年に3、4回しか食べないからテイクアウトの方が良いという。美味しかったが、後からからくなって来たので、ヨーグルトとライムをかけて中和した。最後にはいつものヨーグルトで、ヒリヒリ感がなくなってよかった。
明日の朝は早いので、休もうと思う。