その人らしさが続く場所の実現。九州エリア初のホスピス型住宅「ビーズの家」見学レビュー
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本記事では九州エリアで2023年12月にオープンしたばかりの、九州エリア初のホスピス住宅「ビーズの家 南片江」の見学レビューです!
ホスピス選びに悩んでいる方、将来を見据えて知識をつけておきたい方はぜひご覧ください。
"看取り難民"への課題意識から始まった第二の家。コンセプトは「らしく生きる」
「ビーズの家 南片江」は、九州エリア初となるホスピス住宅として2023年12月に開設され運営がスタートされました。
「ビーズの家」は、代表の山﨑さんの、日本が抱える"看取り難民"の社会課題を解決したい、という思いからスタートしました。
日本が迎える多死社会の一方で、病院にも自宅にも行き場がない「看取り難民」が約50万人にものぼるとも言われている中で、「看取り難民になる方の数を減らしたい」という熱い思いをお持ちです。
そんな思いから立ち上げた「ビーズの家」のコンセプトは「らしく生きる」。
ご利用者が、自宅での暮らしをそのまま続けることができるように、「ホスピス施設」というよりも「家」を感じさせるつくりになっているのが最大の特徴です。
例えば、玄関から入るとすぐに広がるのは「リビングダイニング」
通常のホスピスはデイサービスや面会スペースになっていたりしますが、設置されている大きなテレビではバラエティ番組が流れていたり、YouTubeを見ながらダンスをしていたり、お食事もここで食べています。
キッチンは、「オープンキッチン」
食事の時間になると、美味しそうな香りが部屋中に広がります。
食堂ではなく”キッチン”と呼んでいるのも「家」を感じさせるポイントのひとつ。
管理栄養士さんと、調理師さんがタッグを組んで1ヶ月分のメニューを考えています。
メニューは、調理師さんがこんな可愛い献立表に!
元々イラストレーターをやっていた調理師さんが毎週試行錯誤を凝らした献立表を作っているとのこと。食事の時間が楽しみになるのも納得です。
施設全体から、本物のあたたかさを感じることができて、「ここなら私の大切な家族を任せることができる」と思うことができました。
「住宅」「ホスピス」「ビーズの家」としての特徴
上述した通り、「ビーズの家」は"「らしく生きる」が続く場所"として非常にアットホームな雰囲気の施設になっていますが、その特徴をもう少し細分化すると、「住宅」「ホスピス」「ビーズの家」の3つに分けることができます。
①住宅としての特徴
・ご家族も利用可能なキッチンを常設
・24時間面会可能で、家族宿泊室も完備
・開放的なリビングやウッドデッキ
・お酒やタバコなどの嗜好品などの楽しみも可能
家族宿泊室は、個室の部屋に一般的なベッドが置いてあり、どなたでも宿泊することができるようになっています。
また、ウッドデッキにはご利用者が育てている植物がたくさん置いてありました。
②ホスピスとしての特徴
・末期がん以外の方の受け入れも可能
・抗がん剤や麻薬、輸血、呼吸器などの対応
・訪問診療医やケアマネ、デイなどの継続利用
・外出や外泊、入院などの制限なし
実際私がお伺いした時には、ALSを患い24時間365日看護が必要な方がいらっしゃいましたが、そういった重度介護状態の方の受け入れもされていらっしゃいます。
③ビーズの家の特徴
・三箇所の個浴と、寝たきりの方も入浴できる特浴室
・ノーリフティングケアの導入
・ICTを用いた見守りやケアの評価
・住宅で手作りする美味しい食事
特に私が驚いたのは、ノーリフティングケアの導入でした。
一般的には、ご利用者が移動する際は介護士さんが抱えて移動させる、ということが多いのですが、「ビーズの家」ではリフトを活用して機械で人を持ち上げています。
ノーリフティングケアを導入することで、ご利用者が転倒して肌が破けたりする事故防止、職員の腰痛予防、ケア領域の拡張(下半身麻痺で便座に座れない方が、リフトで釣った状態だと座れるなど)といった3つのメリットがあるそうです。
私も実際に体験させていただいたのですが、全く痛みがなく軽々と体を持ち上げてベッドと椅子の移動をしてくれました。
一見、機械に乗せられて移動するとはいかがなものか….と思いましたが体験してみると、私自身は不快な感情は一切なかったです。
良心的な価格設定。生活保護の方も受け入れ可能
「ビーズの家」の価格設定は下記の通りです。
ですので、例えば介護度2・がん末期の方で大体【16.1万円】程度の利用料金になります。
生活保護の方も各人の受給額の範囲内で入れるように、別途プランが準備されているようですので、お気軽にお問合せをされてみてくださいね。
フレンドリーで距離の近い看護・介護スタッフの皆さん。まるで第二の家族のような存在
「ビーズの家」の見学中、最も印象的だったことの一つとして、スタッフの皆さんの明るさがありました。
皆さん笑顔でご利用者に接していたことはもちろん、スタッフさん同士も中良さそうにお話されている様子もあり、「静かすぎる雰囲気はちょっと・・・」という方にはとてもお勧めできます。
事務所も開けており、中での皆さんの様子がよくわかるのも、個人的には安心に繋がりました。
賑やかな空間がある一方で、2階に行くと一気に静けさが漂っていました。
食事の時間は、1階に出てくる人、部屋で食べる人、2階のスペースで食べる人がそれぞれいるとのことで、気分で分けられるのも魅力的ですね。
木造2階建ての施設は全部で34床あり、空き状況は随時発信されているようです。見学はいつでも受け入れていらっしゃるので、気になる方はぜひ問い合わせされてみてくださいね!
以上!「ビーズの家 南片江」見学レビューでした。
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行き場のないシニアにとっての選択肢を増やしたい。
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