介護スタッフの離職を止める
私にできるEAP
「従業員支援プログラム」
職場環境改善・ラインケア・復職支援・離職予防・ハラスメント対策・・・
どんな企業も教育研修や対策委員会的な部署を設置して、さまざま対応をしています。
それでも、メンタル不調や介護を理由にした離職や休職が、人材不足を加速し、特に、介護業界は開店休業の施設やデイサービスも!
そんな、社会の荒波に私の小舟が乗り出して誰を救えるのでしょうか?
離職を止める
福祉業界は離職率も高いかもしれないけれど、ずっと続けている人も多い職業です。私もその一人。
職場で若いスタッフが「転職したい」「辞めたい」とつぶやいたときに、
私がどうやって子育てしながら仕事を続け、今、どんなスタンスで仕事に向き合っているかを話します。
もちろん、還暦おばさんの自慢話はNG。
お金と時間のやりくりの話が、なにより心を動かすようです。
すると、妊娠中や子育て中のスタッフ、職場結婚した若い介護職の夫婦が、踏みとどまってくれて、その後は、迷いなく、前向きに仕事に取り組み、専門職になり母になり、父になり、いつの間にか、役職についていたりするのも嬉しいです。
施設で働くスタッフが離職を考えている時に、次の質問をします。
①職場環境が嫌
②上司が嫌
③この仕事が嫌
④心身に不調をきたしている
⑤ほかに挑戦したいことがある
この中のどれ?今、話したくなければ自問してと言います。
⑤なら、早く挑戦しよう。ダメならいつでも戻って来て!
④ならとりあえず休もう!
③なら介護職から相談員などへ職種を変えてみる?
②は上司が異動になるかもしれないのに自分が辞める必要はない。
嫌な上司から学ぶことは多い。自分が上司になった時に役に立つ。
①は改善できることがあれば一緒にやってみよう!
つまり⑤の前向きな離職でなければ、おすすめしません。
そして、ここでもちょっと、福祉職の退職金の話など、若いスタッフがあまり現実的に考えていない、お金のにまつわる失敗談を話します。
例えば、重症心身障碍児施設を4年で退職した時は、退職金はわずかで、引っ越し代にしかなりませんでした。
しかし、結婚後18年は同じ社会福祉法人内で職種を変えるなど異動しながら勤務を続けたことで、年収の半分くらいの退職金にはなりました。
わずかな基本給の差で、5年以内に同じ業界で転職を繰り返すことは、経済的にはあまり意味がありません。今の会社で職種を変えたり、異動できる環境があるならば、一時的な感情で離職することは、経済面にフォーカスすると不利だ考えます。
コロナ以降、職場の仲間がランチタイムや飲み会でこのような話をする機会が無くなってしまったことも離職を止められない要因です。
せめてこの記事が、誰かに届きますように。
やりたいことに挑戦して離職
私自身、前職を退職したのは「⑤ほかに挑戦したいことがある。」からでした。50代半の子育て卒業のタイミングです。
社会福祉法人よりも一般企業のほうがEAPの資格を活かせると思ったからですが、現実はそんなに甘くなかった・・・
コロナを言い訳にはしたくないけれど、対面でのソーシャルスキルズトレーニング研修や管理職によるスタッフへの面談技術研修などを、施設ケアマネの立場でできないかという目論見は完全に外れました。
研修はzoomになり、EAPメンタルヘルスカウンセラーもチャットやzoomを使った支援を習得しなくてはならない時代になりました。
ちょっとした息遣いやしぐさ、対面でしか得られない情報を観察、分析して相手のニーズにできるだけ早く寄り添うのが、自分では得意だと思っていたのですが、得意技が使えない時代が来るとは。
私の離職を止めてくれるのもまた、私が離職を止めたスタッフ
でも、あきらめていない。
得意技が使えないときは、苦手な新技の練習をするしかありません。
noteを開始したこともそうですが、のろのろ、ぼちぼちでも動き続けていれば誰かに出会うし、冒険は続けられます。
ときどき、くじけそうになると、若いスタッフに褒めて伸ばしてもらっています。「偉いね」「頑張ってるね」と褒めてもらい、私の離職を若いスタッフが止めてくれています。
福祉業界の闇が語られることが多いですが、長く働いた者にしか得られない希望の光を届けるのも、「従業員支援」です。
やってみます。