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サカナクションライブ初参加記

人生で初めてライブに行ってきた。その記録。

サカナクションとの出会い

大学のサークル同期がサカナクション好きだった。
作業BGMとして聴き続けた。部室で工作機械をぶん回しながら、どうして〜〜〜と叫ぶ。朝から深夜まで働き続けたあの2年間、自分の青春と共にサカナクションはあった。

一曲も知らなかった状態から、だんだん耳に馴染むようになり、気づけば口ずさむようになった。CDをレンタルしたり、Spotifyで聴くようになった。最近では新宝島のMVを真似して踊ったりもしている。完全に布教されてしまった。

サークルでは、「サカナクッション」「アルクアラウンドしています(=そこら辺を散歩して待っています)」などの名言が生まれた。

アルクアラウンドの歌詞が次々出てくるMVもいいし、繭から出て来るモスもいいし、さよならはエモーションのリンゴをポンポンしているのもいい。
カラオケで歌っていると、この曲こんな歌詞だったんだ!?ってことが頻発する。


コロナ禍のライブ配信

2021年11月、YouTubeでライブ映像のプレミア配信があった。

毎週土曜日をワクワクしながら待っていた。

大学で実験を済ませてまっすぐ家に帰り、部屋を暗くして、ディスプレイに映像を投影、映像の中の人たちと一緒になって手を挙げて踊った。
ライブというものに行ったことがなかった自分にとっては、サカナクションの配信が全てだった。こんなにも楽しいものなのかと思った。

特に、SAKANAQUARIUM 2013。ライブ映像がすごく綺麗なことに感動した記録が残っている。
自分で一眼カメラを買ったばかりの頃だった。
人物写真ってこんなに画面の端によっててもかっこいいんだ!って気づいた。かっこいい、好きなカットを真似するといいんじゃないかってことを分かってはいたけど、改めて気づいてハッとした。

その後には、アダプトリリース記念でSAKANAQUARIUM 2010 (C)、SAKANAQUARIUM 光 ONLINE、SAKANAQUARIUM 2019 "834.194"、SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy、SAKANAQUARIUM アダプト TOURが配信された。配信音響まで工夫され、映像もめちゃくちゃかっこいいし、ライブに行ったら行ったでもっと楽しいんだろうなと思うようになった。

ライブは、とにかく曲の繋ぎ方がカッコ良すぎる。CDで聴いていた時よりも断然かっこいい。天才としか言いようがない。
それまで歌詞がない曲はあまり好きではなかったが、ライブ映像を見たら好きになった。アイデンティティからのルーキーがカッコ良すぎる。Aoiでカメラがぐるぐる回って風がブオオッと巻き起こる演出も大好き。
「茶柱」も静かな曲で特に気にしていなかったけど、映像がついたら全く印象が変わった。Rearrenge好きすぎる。鉄瓶の蓋を開ける音、いつ経験したかもわからないあの夏の光景が、なぜ目に浮かぶのだろう。
ああ、自分が良さを説明する言葉を持たないことが悔しい。

そこからもっといろんな曲を聴くようになって、シーラカンスと僕、セプテンバー - 札幌 version -、白波トップウォーターあたりがお気に入りになった。


復活

サカナクションのライブがあるらしいと知った。
バンドのライブというものにすら行ったことがなかったが、YouTube配信で予習済みだったのもあって、サカナクションなら行ってみたいなと思った。
応募してみないと当選することもないし、やるだけやってみるか!と思い、turnの追加公演ぴあアリーナMMに応募してみた。当たったらラッキーくらいの軽い気持ちだったため、友人も誘わず、1人で応募した。

友人とのんびり休日を過ごしていたゴールデンウィーク、スマートフォンの通知を何気なく見ると、メールが届いていた。

え?

ちょっと体温が下がった気がした。周りの音がスーッと消えた。
心当たりがあるのは、turnしかないよね?とドキドキしながら画面をスクロールした。

「ご用意できませんでした」が並んでいる?

第4希望までパッと見ても「ご用意できませんでした」しか見当たらず焦ったが、よく見てみると第2希望が「当選」になっていた。間違い探しみたいだった。


SAKANAQUARIUM 2024 "turn"

というわけで、生まれて初めてのライブ、初めてのサカナクション、初めてのソロ参加のライブが決まった!

予習

今回のライブは新曲がないのはわかっていたが、予習と称して友人とサカナクション縛りカラオケをした。3時間ずーっとサカナクションだけ歌った。
ツアー最終ということで、セットリストがわかっていたので、プラトーやネプトゥーヌスなんかを歌った。採点で「メロディスナイパー」と総評されたり、僕と花のMVを観て「ロボコンの競技課題みたいだねぇ」と言って笑い合ったりした。


グッズ

事前に整理券の申し込みがあることを知らなかったので、当日整理券をゲットすることにした。当日整理券は、現地からLINEで申し込むことになっていたため、開場よりずいぶん早い12:00ごろみなとみらいに着いた。ホール目の前のタリーズに入って、飲み物を飲みながら整理券受付開始を待った。
13:30ちょうどに申し込んで、整理番号は1034。14:45くらいに呼び出しとわかったので、ひとまずお昼ご飯を食べるために駅のほうに戻った。
グッズ売り場は待機場所と会計に分かれていて、待機場所では呼び出しを待っている人たちが、ワゴンに乗ったグッズ現物を見れるようになっていた。Tシャツのサイズ感などを確認できたし、ジリジリ進む列に並ぶストレスがなくて快適だった。結局15:00ごろに、買いたかったTシャツ、タオル、キーホルダー、ステッカーを買った。合計が7,000円を超えたので、SHOPPING BAGをおまけしてもらえた。うれしい。

グッズを購入するまでかなり緊張していたが、無事に買いたかったものを買えてホッとした。

駅に戻ってトイレでTシャツに着替え、タオル以外は持参した折り畳みの袋に入れて、コインロッカーに預けた。

LINEでのグッズ整理券申し込み
ショッピングバック(左)
公演後にもらったビラとキーホルダーとステッカー(右)


フォトスポット

入場口とは別の会場外2階、特設パネルの前で写真を撮れる場所があった。
荷物置き場で荷物を置くと、列に並べて、順番が来ると係の人にスマホを渡して写真を撮ってもらえる。2枚のパネルそれぞれ1ポーズのみで、何枚か撮ってくれる。1人で来た人でも綺麗な写真を撮ってもらえるし、テキパキと流れるのでパネル前に異様な人だかりができることもなくとてもありがたいシステムだった。
開場前は、フォトスポットにも整理券が発行されており、当日12:30から受付開始だった。何も知らず12:30になった瞬間に申し込んだら、13:00ごろLINEの通知が来て、グッズ購入前に撮影することになった。LINE通知後60分以内に行かないと、整理券が無効になってしまう。一度無効になると、終演後まで撮ることができない。フォトスポットの申し込みは、グッズ購入後で問題なさそうだった。
結局、開場前と終演後の2回撮りに行った。

12時ごろの会場外
フォトスポットのパネル2種類
開演前(左)と終演後(右)


アリーナA注釈

荷物を駅のコインロッカーに入れて、ショッピングモールのフードコートでうどんを食べて腹ごしらえし、18:00ごろ開場入りした。手持ちは小さなポシェットに貴重品と小さいペットボトルの水を入れ、肩紐にタオルをくくりつけた。17:30開場だったため、すでにアリーナAの入場は始まっていて、到着後すぐに中に入ることができた。
アリーナは1階の立ち見で、決まったブースの中に人がたくさん入っている感じ。ステージ向かって左前のブロックが、アリーナA注釈だった。角度はついているものの、かなりステージに近く、隣には大きなスピーカーがあった。20代のお客さんが多く、親近感が湧いた。自分の身長が165cm以上あることをこれほどありがたく思ったことはないだろう。人の隙間からステージ中央を見ることができた。

YouTubeでのライブ映像配信のおかげで、どのタイミングで手を上げたらいいか、声を出したらいいか自然にわかって思いっきり楽しめた。合法的に爆音で音楽が聴けて、手を思いっきり上げて踊っていいなんて最高だった。
サカナクションの音楽は踊るためにあるような気がする。ずっとリズムをとってステップを踏んでいた。立ちっぱなしは不安だったが、ずっと踊っていられるアリーナも元気な間はめちゃくちゃいいと思う。自分の若さを嬉しく思った。

開演と共に雨の音が降ってきた。暗くて気づかなかったが、天井にもスピーカーがあり、音が降ってきたのだ。桜の花びらの形をした紙吹雪も浴びて、ちょうど振り上げた手に掴むことができた。音は振動なのだと実感した。体に音が響くのは本当なのだと思った。鼻の穴が共振して、ここが体から突き出た管であったことを思い出した。震えで変な鼻水が出そうだった。Ame(B)から始まるライブ最高すぎた。

『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』からのネイティブダンサーの、DJみたいな演出が本当に好きだ。5人が高い位置にせり上がってくれるので見やすいし、ホール全体がパーティー会場になったみたいだった。クラブには行ったことがないけど、きっとあんな感じなんだろうな、と思う。アンコールで流れた三日月サンセットがとても良かった。17年前の曲です、とMCがあったからかもしれない。

開演前(左)と終演後(右)


まとめ

ライブというものが初めてで不安だったけど、総じて最高だった。午後をまるっとライブ待ち時間として、ゆったり過ごせていい日になった。スマホの充電を減らしたくなくて、文庫本を2冊も読み切った。また行きたい。


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