目指すは赤ちゃん休憩室みたいな人間|育児日記
2023/10/26 1m11d
昨日レンタルのベビーカーが届いたので、さっそく駅前までお散歩へ。駅周辺にはお気に入りのコーヒー豆屋さんやベビー用品店があるため、ひとまずのゴールに設定してみた。徒歩30分程度の道のりで、普段はバス利用だが、時間があるときは歩くことにしている。わたしもゴジくんもこの近からず遠からずな距離のウォーキングがとても好きなのだ。初めてのベビーカーを押しながらの散歩は、壮大な障害物走でもしているかのような気分である。狭い路側帯、道の凹凸、歩行者すれすれを走り抜けていく車や自転車、スマホに夢中な人々、、これまで気にも留めていなかったものたちが、今にもくんちゃんの命を脅かすのではないかとヒヤヒヤしてしょうがない。嫌な緊張感と慣れぬベビーカーの操作に、いつもの倍くらい駅が遠く感じた。人混みがつきものの公共交通機関での移動を想像しただけで憂鬱になる。そんなわたしたちの気苦労はつゆ知らず、くんちゃんは気持ちよさそうに眠っていた。
なんとかたどり着いたベビー用品店が入ったスーパーには、「赤ちゃん休憩室」という天国みたいな空間があった。道中の障害物同様、今日の今日までその存在を認知していなかった自分に呆れてしまう。そこにはオムツ交換台をはじめ、オムツ用ゴミ箱、授乳室、子ども用トイレなどがある。そのうえミルク用のお湯の提供があったり、哺乳瓶の消毒までできるようで驚いた。しかも決まった曜日には、助産師さんに子育て相談までできるのだとか。なんて素敵なサービスだろうと心がぶるぶる震えてしまった。ありとあらゆる施設にあってほしい。ない施設に行きたくない。
自分はマジョリティの側だと無意識に信じ込んでいた人間が、子どもを持つことで途端にマイノリティの側になり、数々の壁に直面する。子を日々生かすだけでもいっぱいいっぱいなのに、ちょっとした外出さえもままならないなんて、世知辛すぎる。そんな世の保護者たちの心のよりどころ、赤ちゃん休憩室。いや、もはや立派なママパパ休憩室だ。赤ちゃん休憩室のような人間になりたい。人生山あり谷あり、たった半日とて山あり谷あり。とても刺激的な日だった。