DWアンソロジー寄稿作品「無題」
『じゃあそれを罰にするわ。代償を払ってもらう。』
『そう、あなたは―』
『生き残るの』
「うぅ……。」
頭痛で目が覚める。また呑みすぎてしまったらしい。昨晩の記憶を手繰り寄せながらソファから身を起こす。怠さの残る体を引きずりながら薬棚まで向かい、痛み止めを取り出すとグラスに残っていたチェイサーの水で流し込む。
「主様のお目覚めですか。今日もご機嫌麗しいようでなによりでございます。」
仰々しい男の声が耳に入る。頭に響くような言い回しに思わず顔をしかめ言い返す。
「君には関係