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本を読むことがもたらしてくれること Vo.1

 こんにちは、皆さんは日頃どのくらい読書をしますか?文化庁の統計調査によると、1ヶ月に全く本を読まない社会人が約47%、1,2冊程度と答えた人が約38%という結果が出ており、月に5冊ほどの本を読むと、読書量だけでいうと日本人の上位5%に入ってしまうのです。読書のメリットは、最近急激に周知され始めてきましたが、実際に行動に移せている人は少ないようですね。私自身も大学に入学してから、本を読むことによる効果をやっと実感できるようになってきました。

 読書をすることによるメリットを、vo.1過去の偉人の言葉やvo.2最新の研究、そしてvo.3私の個人的な経験をもとに示していきたいと思います。そしてこの記事を読んでくださった方が行動に移す一助になれば幸いです。

偉人には読書家が多い? 〜過去の偉人編〜

 ここでは世界でも有名な、偉業を成し遂げた読書家とその読書に対する姿勢と発言を見ていきましょう。三人ほど紹介するのでそのエッセンスを是非盗んでほしいと思います。

言わずと知れたヨーロッパの英雄 ナポレオン

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 ナポレオンは18世期後半、政治体制が王政、貴族制、共和制とめまぐるしく変化する不安定な時期のフランスで、その圧倒的なカリスマ性と采配力を持って、フランスを強国へと押し上げ、ヨーロッパ全土を制圧した歴史上類を見ない天才です。そんなナポレオンは本とどのように関わり、成長したのでしょうか。

 もともとナポレオンは幼い頃から読書家でした。ルソーの著作などを読み、読書に夢中であるがゆえに無口で、友達があまり多くはない少年だったと言われています。10代の後半には小説家になることを考えたことさえあるとされており、文学活動にも夢中でした。ナポレオンの名言として知られている「余の辞書に不可能の文字は無い」という表現も彼の読書量から来た知識に裏付けられた表現だと言えるでしょう。

 ナポレオンは1815年のワーテルローの戦いでの敗北を機に、表舞台から姿を消し、セントヘレナ島へと島流しにされてしまいました。そんな晩年を過ごしたセントヘレナ島にも、3000冊の本を置いたほどです。一般人には理解しがたい圧倒時な読書量が彼の突き抜けた才能に、さらに磨きをかけていたのかもしれません。

学問のすすめ 福沢諭吉

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 福沢諭吉は、学問のすすめという著書で有名ですが、その内容を知る日本人は少ないのではないでしょうか。そもそも「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という言葉は引用に過ぎず、この文の後には「しかし、実際に世の中を見渡してみると貧富の差は歴然ではないか、それは何による差かといえば学ぶか学ばないかだ」といった内容が述べられています。「学べば貴・富・賢になる。学ばなければ賎(せん)・貧・鈍になる」という彼の言葉は、まさに今の資本主義社会における構図を的確に言い表していますね。

 彼は大阪大学の前身である、適塾の緒方洪庵のもとで学問に励みました。そこでのエピソードなのですが、昔は明かりが貴重で、夜は本を読むためにそのわずかな明かりを学生同士で奪い合っていたという話があります。また読書は学問の手段として紹介され、その重要性は何度も強調されています。ただ、読書をしただけでは不充分であるともしています。読書で学んだことを実際に行動に移してこそ価値があるというのが福沢諭吉の考え方です。

現代漫画のパイオニア 手塚治虫

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 日本にアニメを生んだ漫画家、手塚治虫。鉄腕アトム、ブラックジャック、ドロロの作者としても有名です。そんな彼も、実は意外にも読書家です。漫画のシナリオを描くために、様々なジャンルの本を読んでいたそうです。彼自身の言葉の中にこのような言葉があります。

”君たち、漫画から漫画の勉強するのはやめなさい。
一流の映画をみろ、一流の音楽を聞け、一流の芝居を見ろ、一流の本を読め。
そして、それから自分の世界を作れ。”

 手塚治虫は実際に、様々なジャンルの漫画を描いています。本に限った話ではありませんが、本を読んで得た知識が名作を生んだのかもしれません。手塚治虫以外にも例えば、ドラエモンで有名な藤子・F・不二雄なども哲学的な題材を漫画にしていたりと、その知識量は私たちの想像を遥かに超えています。私たちをあっと言わせる作品にはそれを裏打ちするだけの「何か」があるのかも知れませんね。

天才を天才という言葉だけで片付けてはいけない

 ここまで3人のいわゆる「天才」と呼ばれる人をその読書に対する姿勢とともに見てきましたが、そこから紡ぎ出される結論は、初めから完成した天才はいないという事ではないでしょうか。もちろん生まれながらの才能があることは否定することはできません。しかし、彼らが一般人には理解しがたいほどの努力をしていることも確かです。私の周りにも、この人は何か違うな、天才的な何かを持っているなと感じる人がいますが、その人たちはもれなく、人からはあまり見えない努力をしています。そういった人たちと自分の間に線引きをして、「あの人は違うから」と逃げることは簡単なことです。

しかし、読書という身近な手段を通して、いろんな世界を知ることは、今日からでもできることです。本を読むことで、少し背伸びする事ができる、偉人と呼ばれている人々に少し近づく事ができる、とても素敵な事だと思いませんか?読書に対するモチベーションは人それぞれですが、今回のvo.1では過去の偉人からそのヒントを得られたのではないでしょうか。

次回、vo.2では最新の研究が示す、読書の知られざるパワーを見ていきましょう。読書は費用対効果がとてつもなく良いと言われる所以を解明します。

今日も記事を読んでいただきありがとうございました。

 

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