24-35 多様性を垣間見る
今回は、取り止めのない話です。取り止めはあるかもしれないけど。本日は台風10号(Sansan/珊珊)の影響で、この時期初めて”#gowest”しない週末を過ごしている。まだ東京は最悪の天候ではないが、あえて外出する用事もないので、部屋の掃除やパソコン環境の改善などを行なっている。そんな最中、SNSの発言について以前から気になっていることを考えてみた。
以前(と言ってもどれくらい前か不明確であるが)、SNSの発言の権限というか、所有権の様なものは発信者にあったと思う。しかし昨今の状況を見ると、その判断は受信者が主体となっている気がする。もちろん、具体的な個人をバッシングする様な発言が発信者のみのものであるかは、違うと思うが、一般的な意見も、気を悪くする人に配慮が足りないという理由で、叩かれたり、削除しなくてはいけなかったり、必要以上にペナルティを課せられる事象がある気がする。10年くらい前は、炎上商法?などで、その記事や発言をリンクで誘いだし、HPの広告収入の様なものを得るためだけに、過激なタイトルで人を誘導したり、炎上させていたりするという話を聞いたことがあるし、SNS研修でも、そう言った事実が確認されている旨の話を聞いた。そう言った類は、ある程度ネットリテラシーとともに増大しない様にする方法がいいのかもしれないが、そうでない例も多い気がする。個人攻撃あるいは特定の集団に対しての攻撃は良くないことであるが、否定的な意見もときには、多様性の一つとして、受け入れられなくても、受け止めるべきではないかなと感じるのである。そうでないと、SNSでの発言が、多様でなくなることが怖い。社会心理学というのが正しいか勉強不足なので不確かであるが、こう言った研究をされている人の話を聞いてみたいものである。
自分なりにいくつかその理由を考えてみたところ、本やネットで知らぬ単語をいくつか見つけたので、それも含めて記載してみる。
1. エコーチェンバー効果と集団思考 SNSやオンラインコミュニティでは、似たような考えを持つ人々が集まりやすく、同じ意見が繰り返されるエコーチェンバー効果が発生します。この環境では、異なる意見が浮上すると、集団の一致団結感が損なわれると感じられ、反対意見が排除される傾向があります。
結果として、集団思考が起き、異なる意見が受け入れられず、集団の中で一つの考え方が支配的になる。また、排他的な態度がおき、自分たちの意見と異なる考え方に対して、敵意や反発が生まれやすくなることが推測される。
ここで僕も知らなかったので、エコーチェンバー効果について調べてみた。エコーチェンバー効果とは、SNSやオンラインコミュニティ、またはメディアなどの環境で、似たような考えや意見を持つ人々が集まり、その中で同じ意見や情報が繰り返し強化される現象を指すそうです。これは、自分が既に持っている信念や考え方が反響し、ますます確信に変わっていく様子を、音が反響する「エコー」に例えたものです。エコーチェンバー効果の特徴として、
偏った情報の強化
異なる意見への閉鎖性
意見の極端化
などが起きやすくなるそうです。
2. 社会的承認欲求と同調圧力
人々は、他者からの承認や支持を得たいという社会的承認欲求を持っています。そのため、自分の意見が集団の主流と一致しない場合、反対意見を述べることに対して強いプレッシャーを感じます。また、集団の中で否定的な意見が出ると、その意見が孤立し、攻撃されることがあります。結果として同調圧力の強化が起こり、集団の意見に反する意見が出ると、その意見を抑え込もうとする圧力が強まることがあります。孤立と排除もおきます。反対意見を持つ人が孤立し、バッシングを受けることで、意見が多様化しにくくなることが考えられます。
3. メディアやSNSの影響
メディアやSNSでは、感情的で衝撃的なコンテンツが注目されやすいため、反対意見や否定的な意見が感情的なバッシングの対象になりやすい環境が作られることがあります。これにより、反対意見が公平に議論される機会が失われ、攻撃的な態度が助長されます。結果として、クリックベイトと炎上文化などが発生し、否定的な意見が意図的に取り上げられ、炎上させられることがあるでしょう。また偏った報道により、特定の意見が極端に強調され、他の意見が軽視されることで、バッシングがエスカレートすることもありえます。
4. 議論のスキルと文化の欠如
建設的な議論のスキルや文化が欠如している場合、反対意見に対する受け入れや対話が難しくなります。多くの人は、異なる意見に対して即座に否定的な感情を抱き、それに対して攻撃的な態度を取ることがあります。結果として、議論の崩壊: 建設的な対話が行われず、議論が単なる攻撃の応酬に終わることがありえます。また、多様性の損失により、異なる意見が排除されることで、意見の多様性が損なわれ、社会全体の健全な対話が難しくなる本もあるでしょう。
いずれにしても、反対意見や否定的な意見が多様性の一部であるにもかかわらず、バッシングされる理由には、上記の複数の要因が挙げられます。これらの要因が絡み合い、反対意見が攻撃されやすい環境を作り出しています。
この状況を改善するためには、異なる意見を尊重し、建設的な対話を促進する文化を育むことが重要です。また、感情的な反応を抑え、冷静で理性的な議論を行うスキルを身につけることも求められます。多様な意見が共存できる社会は、より健全で豊かなコミュニケーションが可能となるはずです。
しかしながら、それに一定量傷つくこともゼロではないでしょう。そんな時に、知っておきたいのがネガティブケイパビリティだそうです。この点は、今勉強中なので、いつか然るべきタイミングで言語化したいと思います。