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ヨガをやると、ASDっ子のコミュニケーションスキルが向上する。 #11
4才息子(ASD)と1才の娘を子育て中。夢が叶い、療育施設でヨガの提供が出来ることになったリケジョママです。
お越しいいただき、ありがとうございます😊
ヨガ・瞑想と発達障害の研究
について、特集しています。
まえがき
ヨガと瞑想の講師であり、研究論文を調べるのが好きなリケジョママが、ヨガ・瞑想と発達障害に関する研究論文を分かりやすく要約してお届けしています。
ヨガや瞑想に関する発達障害への効果は、国内ではいまだ「メンタルの安定に良い」といった一般的な見解が、少し紹介されている程度にとどまります。
しかし、海外文献を読んでみると、ASDやADHD特有の困りごとに幅広く効果があると示唆されています。
一つ一つの文献を紹介していき、ヨガと発達障害に関する文献の図書館のような場所を目指して参ります。
文献を探す時は、こちらから ▼
ASDっ子がヨガをすると…
さて、本題です。今日ご紹介するのは、アメリカのデラウェア大学で行われた研究です。
①対象
自閉症の子ども24名(5~13才)
②何をしたの?
ヨガ群と学業群(読書、工作)に分かれ、8週間過ごしてもらい、下記の頻度でそれぞれのプログラムを実施した。
☑︎45分の専門家セッションを週2回
☑︎30分の親によるセッションを週2回
③結果は?
両方、社会的コミュニケーション能力のスキルが向上したが、ヨガ群の方が3.5倍改善度合いが高かった。
なぜ、ヨガでコミュニケーション能力が向上する?
著者らは3つの考察をあげています。
1. 新しい活動への意欲
ヨガは多くの子供にとって初めて活動であり、その斬新さや魅力が子供たちをトレーナーとの会話に積極的に参加させ、コミュニケーションを促す可能性がある。
2. 運動スキルとコミュニケーションの連携
ASDの子供たちには、姿勢やバランス、協調性などの運動障害が見られる。
ヨガを行う子供たちは、動きながら話すという二重の課題に対応できるようになり、結果的にコミュニケーションスキルも向上する可能性がある。
3. 創造的なヨガアプローチ
ゲーム性や会話を取り入れながら行う創造的なヨガのアプローチによって、セッション中の子供たちの社会的な発話コミュニケーションスキルに良い影響を与えることが期待できる。
リケジョママから一言
ということで、ASDの子がヨガをすると、読書や工作などの学術的なアプローチをするよりも、
・コミュニケーションスキルの向上が期待できる。
という文献をご紹介させて頂きました。
考察を読むと、ただ単に「ヨガが良い」というわけではなく、
・ヨガのセッション前後に沢山会話を促した
・ヨガにゲーム性を取り入れた
・トレーナーと一緒行うペアポーズを取り入れる
など、様々な工夫を凝らしているからこその結果のような気もします。
来月、療育施設で親子ヨガを実施するので、この論文の考察を活かして、参加される親子にとって有意義なセッションになるよう精進します🫡
●「発達障害×ヨガ・瞑想」のエビデンスを毎週ご紹介しています。他の論文を探すときは、こちらから ▼
こういった研究結果を元にした記事執筆などの仕事も請け負っています。
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改めて、
「〇〇が出来ない」「問題のある子」「困った子」
というレッテルを貼られてしまう子が
1人でも減りますように。
このまとめが役に立つことを心より願います。
どうぞよしなに。
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📖ご紹介した文献はこちら ▼
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