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ヨガをやると、ASDっ子の「問題行動」と「不器用さ」が改善する、という研究。 #8

初詣で買ってもらったお守りを見て、毎日嬉しそうにする4才息子(ASD)と1才の娘を子育て中のリケジョママです。

お越しいいただき、ありがとうございます😊


ヨガ・瞑想発達障害の研究
について、特集しています。


まえがき

ヨガと瞑想の講師であり、研究論文を調べるのが好きなリケジョママが、ヨガ・瞑想と発達障害に関する研究論文を分かりやすく要約してお届けしています。

ヨガや瞑想に関する発達障害への効果は、国内ではいまだ「メンタルの安定に良い」といった一般的な見解が、少し紹介されている程度にとどまります。

しかし、海外文献を読んでみると、ASDやADHD特有の困りごとに幅広く効果があると示唆されています。

一つ一つの文献を紹介していき、ヨガと発達障害に関する文献の図書館のような場所を目指して参ります。

文献を探す時は、こちらから ▼


前回の続きだよ

前回「ヨガをすると、何故こんなに良い結果が得られたのか」
までお伝えすることができませんでした。

本日は、その点をメインにご紹介させて頂きます。

去年の記事なので、少しだけおさらいです!

前回は、ヨガを8週間やったグループの
「イライラ度(癇癪など)」「運動機能」のスコアが改善した
という論文をご紹介させて頂きました ▼

この論文中に書かれている
「なぜ、ヨガをやるとこのような結果が得られるのか?」
についての著者らの考察を本日はご紹介します。

では、いってみましょう〜!どうぞ!


問題行動の改善メカニズム

  • まず、問題行動が改善する理由です。

研究では、自閉症児の問題行動のうち、特に

  • イライラ度

  • 引きこもり傾向

の改善が見られています。
その理由として、著者らはヨガの3つのメリットを挙げています。

  1. 不安レベルが下がる

  2. 社会的な交流ができる

  3. メンタルマネジメントスキルの習得ができる

それぞれ詳しく見ていきましょう ▼

◆不安レベルを下げる

ヨガは、自律神経のバランスを整える効果が高く、
生理的な鎮静作用があります。

そのため「安心・安全」を感じる力を養い、
自閉症児の問題行動を軽減する効果があるとのことです。

ヨガの一番の魅力でしょうね💡

◆社会的な交流ができる

二つ目に、ヨガの練習中に
他の人と交流する機会が生まれる点を挙げています。

これは定型発達を対象として研究によっても、
「ヨガをやると社会的交流の行動が改善する」
ということが示されているそうです。

ヨガを練習するというグループ活動を行うことが、
社会性のスキル向上に役立つ、ということですね^^

定型発達の子も社会的交流の行動が改善する、っていうのは興味深いです!

◆メンタルマネジメントスキルの習得ができる

3つ目に、ヨガには

  • 深呼吸

  • 瞑想

  • リラクゼーションテクニック

などが盛り込まれているため、
気分の変動にうまく対処する力が育める点を挙げています。


「イライラ(癇癪など)」や「引きこもり」は、
その背景に

  • 不安

  • 何かの感覚が嫌だ

など、問題の本質が別にあることが多いです。

ヨガはその点にアプローチして改善できる可能性がある、
ということですよね。

自分の感覚や気分、感情をコントロールする力は、本当に大事!

運動機能向上のメカニズム

続いて、運動機能が改善する理由も見ていきましょう。

こちらについても、3つのメリットを挙げています。

  1. 脳への刺激を与えられる

  2. 感覚統合トレーニングになる

  3. 集中力が鍛えられる

それぞれ詳しく見ていきましょう ▼

◆脳への刺激

運動することで、
大脳小脳を刺激することができそうです。

ここからは、私が無知だったため
この記事を書くために調べたことですが・・

ポーズをとる時に、最初の指示を出すのは大脳です。

そしてポーズをとると、最初は
イメージと少し違った不恰好なポーズに
なってしまいますよね?

その時に、目標とのズレを認識して修正する役目が
小脳にはあるそうです。

このように、ヨガをすると脳の色んな部分に
刺激がいくから発達にとっても良い影響があるようです。

これは、ヨガに限らず全ての運動で当てはまる気がする!
ヨガはポーズの型があるので、ズレを修正する力がより鍛えられるかな・・?

◆感覚統合トレーニングになる

二つ目に、ヨガをすると、
様々な感覚を鍛えることにつながります ▼

・見て真似をする → 視覚
・聞いて指示通りに動く → 聴覚
・様々なポーズをとる → 固有受容感覚

これらを同時に使うことで、
感覚統合のトレーニングが自然にできる、という仕組みです。

見本を見つつ、指示も聞きながら、ポーズをとる。
意外と同時にやることが多いのがヨガ!

◆集中力が上がる

最後に、一つのポーズをとる時間を長めにとると、
集中力も鍛えられることが分かったそうです。

こうして集中力が高まった結果、
手と目を同時に使いながら集中力が必要な
ボールスキルも向上したのではないか?

と著者たちは考察しています。

ヨガをやってみると分かるのですが、
集中しないと、ポーズを保てないですからね・・
でも、ボールスキルが向上するのは意外でした!

リケジョママから一言

ということで、ASDの子がヨガをすると、

「引きこもり」「癇癪」が改善する
「運動機能」が改善する

のはなんで?というところを和訳させて頂きました。

突き詰めれば、どんな運動でも同様の効果が期待できそうですが、、

呼吸や瞑想など、メンタルマネジメントに
すぐ応用できるスキルを身につけられるのが
ヨガの強みかなぁ〜と思います。

と、こんな感じで、

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改めて、

このまとめが役に立つことを心より願います。
どうぞよしなに。

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