ヨガをやると、ASDっ子の「心拍の揺らぎ」が改善する。 #9
「お喋りが上手くなったね」とジジババからも褒めてもらえるようになった4才息子(ASD)と1才の娘を子育て中のリケジョママです。
お越しいいただき、ありがとうございます😊
ヨガ・瞑想と発達障害の研究
について、特集しています。
まえがき
ヨガと瞑想の講師であり、研究論文を調べるのが好きなリケジョママが、ヨガ・瞑想と発達障害に関する研究論文を分かりやすく要約してお届けしています。
ヨガや瞑想に関する発達障害への効果は、国内ではいまだ「メンタルの安定に良い」といった一般的な見解が、少し紹介されている程度にとどまります。
しかし、海外文献を読んでみると、ASDやADHD特有の困りごとに幅広く効果があると示唆されています。
一つ一つの文献を紹介していき、ヨガと発達障害に関する文献の図書館のような場所を目指して参ります。
文献を探す時は、こちらから ▼
ASDっ子がヨガをすると…
さて、本題です。今日ご紹介するのは、インドのマドラス大学で行われた研究です。
①対象
IQ80を超える自閉症の子ども50名(8~14才)
②何をしたの?
ヨガ群と対照群に分かれ、3ヶ月過ごしてもらった。
両グループとも、発声・言語・作業療法を受けつつ、ヨガ群だけ毎日午前中に40分のヨガレッスンを受講した。
前後のHRVを測定し、自律神経の調節機能について評価した。
③結果は?
ヨガ群のみ、HRVの指標のうち副交感神経の活動との相関が認められているRMSSDの値が改善した。
HRVが高くなると、何が良い?
ASDの子は、定型発達の子よりも
☑︎ 交感神経が緊張し、
☑︎ 副交感神経の活動が低下
しているそうです。(初めて知りました!!!)
だからこそ、ASDの特性を持っていると
☑︎ 体が怠い
☑︎ イライラしやすい
☑︎ やる気が出ない
☑︎ 不安感が強くなる
などの自律神経失調症と同様の症状が出やすくなるんだとか・・。
今回の研究で示された通り、ヨガをやることでHRVが改善する(=副交感神経が優位になる)と、ASDの子にとって心理的・生理的に大きなメリットがあるのではないか?と論文に記載されています。
リケジョママから一言
ということで、ASDの子がヨガをすると、
・HRVが改善する
=副交感神経が優位になる
という文献をご紹介させて頂きました。
実は、HRVついては健常の大人でも同様の研究が発表されていて、私は「本当にそうなの?」とHRVを測れるアプリで実践したことがあります(笑)
ご興味ある方は、こちらの記事をご覧ください ▼
記事にある通り、私自身も確かにHRVの変化を実感した1人であります。
これまで自閉症の子の「イライラ」や「癇癪」がヨガをすると改善する、という数々の文献をご紹介してきましたが、
交感神経を落ち着かせ、副交感神経を優位してくれるヨガの作用が一つの要因だということが、こちらの文献から伺えますね。
HRVはスマホで簡単に測れるので、もし良かったらあなたも測定してみてください ▼
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こういった研究結果を元にした
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改めて、
このまとめが役に立つことを心より願います。
どうぞよしなに。
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📖ご紹介した文献はこちら ▼
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6329223/pdf/IJY-12-73.pdf
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