大人婚　もっともっと幸せになってほしい～再婚だからこそ～①

ある土曜日。

都内のゲストハウスで、
司会者とプランナー兼任で行った大人婚です。
実は再婚も、多く担当しています。
それでは、ご覧ください。

思い出深い新郎新婦の再婚式
まずは、当日の披露宴、お開き前から
ご覧いただきましょう。

披露宴も、まもなくお開きという時間。
お開き前には新郎からゲストへ向けて、お礼のご挨拶となりました。

そのご挨拶の言葉
いわゆる一般的なお礼の言葉だったのですが
いきなり、以下の様な言葉になったのです。

「離婚をした後の、世間の私への目は、予想以上に厳しいものがありました」

新郎が突然本音を話し始めた瞬間でした。
私は、打ち合わせの際に、何となく聞かされていました。
しかし、新郎は本音を中々発していただけず、
私は推測の域を出ていませんでした。


一瞬、会場の空気も変わったように感じました。
平静であるべき私は司会者として、
頭の中は驚きと、なぜかうれしさが交錯していました。

私は新郎の横顏を、しっかりと見つめました。
私の事には、一才気が付かない新郎
それだけ真剣だったのだと思います。
そのまま話しを続けました。
今まで我慢していた想いが、一気に湧き出るように感じました。

「私は結婚だなんて、もう出来ないと、その時思いました。
世間は離婚している人間を、冷たく見るのだなと
悲しくなりました。
どれだけ辛かったか。
自分を責めたか。
人を恨んだか。
その私がまさか結婚できるとは、
そして皆様に祝ってもらえるとは
想像もしていませんでした。
こんな私と結婚してくれるなんて・・・・」

そして新郎の顔を見ると、新郎は涙を流していました。
感極まった新郎の横顔を、優しく見つめる新婦。

そして新郎の話に、一生懸命耳を傾けるゲストの真剣な眼差し。



私は打ち合わせ初めて会った時の、お二人の第一印象を思い出していました。

打合せ前に感じた印象は
特に新郎は、言葉が少なく、素っ気ない。
しかし社会人としての礼儀正しさは、感じていました。
新婦は、明るく楽しい方、むしろ新婦が全て仕切っていて、打ち合わせは、話がどんどん進んでいった感じです。
アラフォ－であるお二人でしたが、
新婦が初婚だとおっしゃるので、当初は、お二人ともと勘違いしていた私でした



お仕事柄毎日お忙しいだろうに、微塵もその雰囲気を見せない
大人の女性という感じでした。

一方、新郎はというと、お仕事の関係なのでしょう、同世代の男性からみたらおしゃれで、着こなしも都会的。
スタイルも良く、新婦同様に若々しく見える。アラフォ－には全く見えないお二人だったのです。



しかし、新郎は披露宴に関しては全くの無関心。
この年で結婚式だなんて・・・と思っていたのか。

気乗りのしない、何かを決めようとしても、うわの空。そして、挙句の果てには、全部決めちゃえばと、新婦にのたまう。

その様子を見て、私に気を遣う新婦。
笑顔で応対したけれど、私の心の中には、大丈夫なのかしら・・・・。
正直なところ、頭の片隅に不安の雲が広がっていきました。



もっともっと幸せになってほしい～再婚だからこそ～②に続く→★