親和性を生み出すペルソナという仮面
Wellbeingのあり方を追求するイメージコンサルタントの あべりかです。
テレワークなどが日常の一部になってきて、生活する上で、
公私のスィッチの切り替えがたまに大変だなぁ、と感じること
もしくは、なんとなく切り替えが上手くいかないなぁ、なんて感じること
ありませんか?
人はコミュニケーションを取るとき、それぞれの社会的役割に応じて対応します。
今日はこの社会的役割について、心理学のプチ知識とイメージコンサルティングの視点をご紹介しますね。
心理学的側面からのペルソナ
社会的役割について話す時、心理学の「ペルソナ」という概念がよく使われます。
「ペルソナ」とはラテン語で、「仮面」という意味です。
人は他人と接する時、仮面をかぶってなんらかの役割を演じ、生活をしている、といった概念です。
例えば、シングルの女性であっても、娘として、友達としての、恋人関係での立場、仕事環境における自分と様々にあります。
さらに、結婚すれば妻、嫁、子供が生まれれば母という役割も加わります。それに伴い、仮面も同時に増えますね。意外と多いんですよね。
人間関係が存在するだけ、その仮面も多様化し、この仮面をかぶって社会生活を送っています。
円滑なコミュニケーションのための仮面
「仮面をかぶって」という表現はともするとネガティブな印象かもしれません。
しかし、「良い・悪い」という判断はなく、コミュニケーションを円滑にするための人間の知恵だと考えてみてください。
仮面をかぶることは「その場にふさわしい状況に合わせること」で、その場に馴染み、活動をしていくんですね。
そして当然ですが、その場には大体において「相手」が存在します。
その相手とともに、目的に向けて、日々の生活を必要な物事をこなしていきます。
意識・無意識に関わらず、その目的や場面にあった仮面を付け替え、コミュニケーションをとっています。
親和性を生み出す印象管理
印象管理の例にも出しましたが、服装やスタイルってメッセージになるんです。
動物が同じ種族と群れるように、人間は服装というところでも、自分と同じ仲間かどうかの判断をします。
一番わかりやすいのが、ユニフォームや制服ですよね。そして、それは、同族意識や帰属意識を作り出します。
例えば、サッカーや野球の応援に行った時、選手のユニフォームを着て応援してたら、知らない人でも親近感が湧いて、「あ、〇〇選手ファン?」「僕は△△〜、今のアシスト、すごい良かったよね」とスムーズに会話しますよね。
もう少し身近な例として、アパレルメーカーにお勤めの女性のお話です。
黒を基調にしたスタイリッシュな服が多いブランドに勤務していて、彼女自身もそのブランドが好きで普段から着ていたんですね。
しかし、出産後に公園デビューしたものの、なかなか馴染めないとのこと。保育園にお子さんを預けると同時に、ママ友さん達と仲良くできるか不安だとご相談に来ました。
そこで、アドバイスの一つとして、服装を黒一色ではなく、どこかに明るい、ソフトな色を取り入れるようにアドバイスしました。初めのうちは彼女自身も、明るい色の服を着ている自分は見慣れないと抵抗感があったようです。さらにブルーデニムをアドバイスに加え、コーディネイトが重たくならないように提案しました。
すると公園でお友達も出来始め、さらには、明るい色を着ている時の方がお子さんも落ち着いていることに気付かれて、「色の効果って気づかないだけで、あったんですね」と嬉しい言葉をくれました。
ほんの少しの工夫で親和性って作れるんです。
この場合、プロとして色彩心理的な側面から見てアドバイスしましたが、
相手から「どう見えるのか」という視点を持つことが大切です。
また、相手がどのような人たちなのかという情報も服装などから得られます。
服装や印象がペルソナにとってマイナスになってしまう例としては「母親なのに、あんな格好をして」など、コミュニケーションを始める前からマイナスの印象が先行してしまい、時に周囲からの誤解を招いてしまうこともあります。
けれど、たくさんの仮面を付け替えたりするだけでもエネルギーを消費してしまいますよね。
ゆえに、時に人間関係に疲れる、人間関係が苦手という感情が生まれるんです。そのエネルギー消耗は自己防衛本能が働くことによる「正常な感情」なので、あまり自分を責めないでほしいな、と思います。
その代わりに、たかが服装かもしれませんが、無駄なエネルギー消耗にならない、コミュニケーションを円滑にするための知恵として、イメージや印象を上手に活用してほしいな、とWellbeingのあり方を追求するイメージコンサルタントとしては切に思うのです。
「軽やかに、しなやかに、微笑みとともに」
イメージコンサルティングのスキルを通して、あなたのWellbeingにつながりますように。