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YUKI, Gallant, ちゃんみな, AJ Tracey他 | 新譜ピックアップ (2021.04)
こんにちは、リホです。
4月に聴いた新譜の中から紹介したいものをピックアップしました。気になった作品があればYoutubeやサブスクでチェックしていただけると嬉しいです。
YUKI - Baby,it's you / My lovely ghost
4月にリリースされたYUKIのニューアルバム『Terminal』からの先行リリースの2曲。4月はこの2曲ばっかり聴いていたような気がします。
軽やかでのびのびとした「Baby, it's you」。高揚感のある曲展開からか、なんとも聴くと幸せな気分になります。少し前に宇多田ヒカルの「One Last Kiss」が公開されたことも記憶に新しいですが、宇多田ヒカルの表情に釘付けになったように、YUKIの魅せる1秒1秒に虜になってしまうようなMVでした。何歳になっても美しい。
一方「My lovely ghost」は踊りたくなるようなアップテンポの楽曲。”ロックもヒップホップも セクシャリティも 全方位” というように今の時代を感じさせる歌詞が際立ちます。クラシカルな部屋で少女のように歌うMVも素敵。
"SYMBIOSIS" Original Soundtrack
Diaspora skateboardsによる映像作品『SYMBIOSIS』のサウンドトラックがリリースされました。KID FRESINO、SPARTA、STUTS、BIM他、HIPHOP好きには嬉しい面子が揃ったコンピレーションアルバムです。
特にお気に入りはDaichi Yamamotoとtofubeatsの「WEST SIDE」。その名の通り、西海岸の爽やかさを彷彿とさせるトラックで、”風切る朝はWESTSIDE” の部分は思わず口ずさみたくなります。また、私は1年以上前に本映像作品の上映会+リリースパーティーのイベントに行ったのですが、あの頃は普通にライブもできていたのになあと、コロナ前をしみじみ思い出してしまいました。
Gallant - Neptune
R&BシンガーGallantの新作アルバム『Neptune』。万人にオススメできそうな、心地よくて聴きやすいアルバムでしたという感想です。
まずは8曲28分というアルバムのコンパクトさ。通勤時間でも極上のR&B空間に浸れます。そして、流れるような耳触りの良い楽曲の数々。客演には大御所Brandyと新鋭の姉妹デュオVanJessを迎えるというバランスの良さも◎。
宮崎駿の大ファンということから過去「Miyazaki」という楽曲もリリースしているGallant(ちなみにこの「Miyazaki」では、Groove Theoryの「Tell me」を引用しているところも流石〜なチョイス)。日本人としてなんだか嬉しいですね。R&B好きな方はマストチェックなアルバムです。
(sic)boy, KM - social phobia
昨年から(sic)boyを推しまくっている私ですが、また凄いの出ました。KMとタッグを組んだ4曲入りのEPです。
特に、先行リリースされた「爆撃機」はロック調が強く攻撃的な楽曲ですが、初めて聴いたときは、こういうのも作れてしまうのか・・と、(sic)boyのボーカルとしての表現の幅とKMのビートセンスに驚きました。
正直、作風やアーティストとしてのキャラクターから敵も少なくなかろうと思いますが、ヘイターも黙らすほどハイペースで作品を発信していく勢いに感服です。
social phobiaについて pic.twitter.com/vBGqJviUJ7
— (sic)boy (@sid_the_lynch) April 30, 2021
ちゃんみな - 美人
ちゃんみなの「美人」のMVはご覧になったでしょうか。まだの方はぜひ以下のインタビューも読んでいただきたいです。
今回リリースされた『美人』は4曲入のEP、上記のMVは2部構成になっていて、リード曲「美人」から後半「ダリア」へと進行します。(後半は描写が過激なので自己判断でお願いします)。
若くから世間の注目を集め活躍してきたちゃんみなですが、ルックスに関する批判に悩まされた経験を経て、"美”に対する考えが語られます。またMVの撮影のために、批判が多かった当時を再現するように10kg増量、ラップのフローもわざわざ過去のものに寄せたというから驚き。EPの残り2曲はバラード調のラブソングで、MVの2曲とは一変した雰囲気も印象的でした。
また、最近ではなんとSaweetieの「Best Friend」のリミックスに参加していることも驚きです。英語、日本語、韓国語を操るトリリンガルの才能を惜しみなく発揮し、世界に発信しています。
SHINKAN1000 - THE GREAT ESCAPE
「え、誰?」と思いましたが、ゆるふわギャング、SALU、NORIKIYO、estra、KOYANMUSICという異色メンバーからなる、突如発表されたユニットSHINKAN1000です。
"音楽活動が違法になった世界で宇宙警察に狙われる指名手配犯"という設定で、各メンバーの名前も指名手配犯としての名前になっています。
上記を頭に入れて聞かないと正直わけがわからないのですが、曲の内容やinterrudeもこのコンセプトに沿って展開していきます。
「Madras Night」が少しインドっぽい曲調でお気に入り。ラストの「踊共に - 新館Ver. 」はNORIKIYOのフックが映える1曲。メンバーが意外でしたが、BRON-Kが入っていたのが個人的には嬉しかったです。
AJ Tracey - Flu Game
イギリス西ロンドンのラッパーAJ Traceyによる2ndアルバム『Flu Game』。
あまりスポーツの話には明るくないのですが、タイトルはマイケル・ジョーダン氏の伝説の試合「インフルエンザ・ゲーム」から来ているようです。この試合は氏がインフルエンザと診断され体調を崩しつつも圧倒的な活躍をみせたことから伝説になっています。
Flu = 疫病 = コロナと捉えると、コロナウイルスが蔓延する社会の中でも、自身の責務を全うし、結果を残す、という意志表示でしょうか。
どの曲も十分かっこいいのですが、アルバムの後半4曲UKガラージ調で特に聴きやすかったです。グライムのジャンルに留まらず、オールラウンドな才能のあるラッパーだと思います。
余談
自粛時間が延びたことからか、新作だけでなく過去作を聴き直して良さを再認識するここ数ヶ月。また名盤紹介noteでも書こうかなと思います。
4月はTVドラマの「大豆田とわ子と三人の元夫」やアニメの「ODDTAXI」とヒップホップの関連の配信コンテンツも気になりました。特に地上波でヒップホップシーンのアーティストが見れるのは嬉しいですね。
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