TDとは? - What's TD?
環境問題の解決に向けて、関係者が一緒に取り組む、「共創」。学術界および海外では「TD」という言葉を使う人も多いです。研究者が使う「TD」とは、何の略でしょうか?
TDとは?
知の共創プロジェクトのnoteにおける「TD」とは、
「トランスディシプリナリティ」
または
「トランスディシプリナリー(手法・研究)」
のことです。
私の所属している研究所(総合地球環境学研究所)で、
「TDって何?」
と職員に聞けば、10人中9人くらいが、同じ答えだと思います。
(たぶん・・・)
自分の周りで毎日毎日「TD」という言葉が同じ意味で使われていると、
TD = トランスディシプリナリティ
みたいな感覚になってくるのですが、先週noteを始めて、私のこの感覚が世間一般と大きくずれていることが分かりました・・・。
「#TD」の意味
noteには「#TD」というハッシュタグがあり、検索すると複数の記事が見つかりました。最初は、「TDに関する記事が他にこんなにある!」と驚き、嬉しく思ったのですが、記事を読んでみると全然意味が違うことが分かりました。ほとんどの記事で「#TD」は、
Technical Director(テクニカルディレクター)
の略として使われています。
「TDとは」Googleの検索結果
Googleで「TDとは」と検索してみると、
Title & Description (広告文の見出しと説明文)
Table Data (ウェブページを書く際に使うコードの一つ)
の略、というのが多くヒットすることが分かりました。
「TD」辞書の定義
「TD」を辞書で調べてみると、
1)テクニカルディレクター
2)タッチダウン(アメフトの得点方法の一つ)
の2つが書かれていました。
ということで、一般的には、TDをトランスディシプリナリティの略として使うことはあまりないようです・・・。
トランスディシプリナリティとは?
「トランスディシプリナリティ」は、Transdisciplinarity,
「トランスディシプリナリー手法」は、Transdisciplinary approach
の日本語訳です。「超学際」や「超域」と訳されることもあります。
「discipline」(分野・学問)を「trans」(超える)という語源を持ち、基本的には、複数の人達が各々の専門分野の垣根を越えて協働する手法やその理論のことを指します。近年では、環境問題やサステイナビリティのような社会課題に対して、課題解決のためにさまざまなステークホルダー(社会課題に関わる人たち)が協力して取り組むこと、を意味することが多くなりました。
知の共創プロジェクトでは、世界で実施されているトランスディシプリナリーなアプローチ(共創・協働の実践のあり方)について研究しています。