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死にたい患者とリハビリしたい私

どうも理学療法士のツネです。

#習慣にしていること
に参加しています。

習慣にしていること、それは「否定しない。」ことです。
仕事がら運動指導を行う立場にあり、ついつい患者様の訴えを自分の思い側に誘導しようとして相手の思いを否定しそうになりますので、そこに寄り添うようにしています。

勤め先の病院は高齢者さんが多い病院です。

病気であり高齢であるご老公達からすれば、
「棺桶に足片方突っ込んでるような自分が何故いま動かないといけないのか!答えてみい若造!」みたいな方もおられました。

いまさらだけど、上手い表現だな患者様w

なかには、「もう死にたい。」というかぐや姫マダムもおられ、毎日お月様からのお迎えを待っておられる方もいました。


死期を悟るとはまた違い、分からないけど死期が迫っているという思いを持たれておるのが実情でしょうか。とにかくそういう状態である患者様が毎月ちらほらおられました。


所詮ひとごとな理学療法士がえらそうに正論唱えたとしても面倒くさいやつとなり、口論になって終わるのが関の山ですので、否定せずに本人主体で動いてもらえるように話を聴くことにしています。

棺桶に足突っ込んでる方には、
「〇〇さん、もう片方の足棺桶に突っ込むには、片足立ちせんといかんでしょう?〇〇さん、片足立ちできましたっけ?ん?そもそも起き上がるのが出来ない?そりゃ困ったね。ちょっと死ぬためにとりあえず起き上がりを助けますからそっちの手すり握ってもらえます?」

という風に患者様に動いてもらうことがあります。←ほぼこんな対応w


お迎えを熱望するかぐやマダムには、
「〇〇さん、そうだったんですね。お迎え待ってらっしゃったんですね。どう?来た?あ、来ないの?どうしたんでしょうね、混んでるんかもしれんね。順番待ちしてるんかもしれんねぇ。いつまで経っても迎えに来てくれんてことは向こうも人手不足かもしれんな。参ったねぇ。寝て待っててもしゃあないから、こっちから向かうか。とりあえず起き上がれる?あかん?手伝うわ。そこて手すり持ってみて、そうそう!後ろから肩甲骨持つで。せーの!」

という具合で動いて頂く機会を狙っていますw


40代の私に90代の生活状況や身体状況なんて絶対に分からないし、わかると言える人は「神様かな」と思いますね。90代のリアルを聴き、寄り添うが私の限界ですわw

今日もしっかりと死ぬために頑張ってリハビリしましょう!

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