魅力発見!集え、高知旅。
数か月前のお話の通り、そしてわかりやすい表題の通り、高知に行ってきたぜよ。10月半ばの話なのになかなか纏まらないままで色々考えていたらいつの間にか11月も終わりそう。おかしいな、12月も終わりそう。いや、終わった。あけましておめでとうございます。1月ももう下旬だ。2月が近い。にわかに信じがたい。時間が経つのは早い。恐怖心を覚える30代。
さて、旅の概要。一泊二日、高知の美味しそうなもの探し。移動時間を抜いたら滞在時間は丸一日ほど。
仲良し八人組の珍道中(と言ってもほぼ私一人の感想だが)お時間あれば見ていってほしい。
前置き。実際のところ単純に八人も集まれば容易に動くことも難しい。決め事や調整も多分にあって一筋縄ではいかないのが常、イレギュラー対応ばかりだ。まぁそれも楽しさの一つではあるのだが。
そして今回の旅もイレギュラーからスタートした。
出発四日前、メンバーの内一人がコロナに感染した。なんという不運なタイミング。バッドラックとダンスっちまったなぁ。
濃厚接触者に該当する者は居なかったことが幸い、致し方ないことである。方々に連絡を済ませてどうにかこうにか。さて気を取り直して。
仲良し八人組(一人お留守番)の珍道中(人数が減ったとて結局私一人の感想だが)お時間あれば見ていってほしい。写真沢山撮った!!
都合により12時過ぎに広島を出発した我々は車2台で一路四国へ。高速道路で直接高知まで乗り込みたいので瀬戸大橋を通るルート。四国へ渡る途中、まずは与島パーキングエリアで休憩を。
途中と言ってもここ既に香川県だから渡ったと言えば渡ったことにはなっているのだが。まぁいいや。
一週間前の予報を覆した末の、吸い込まれるような青い空。みんなで記念写真撮ってみたり、ついでに自宅療養中の民に連絡したり。煽りと受け取られても差し支えないが、我々の関係性は煽り合いもとい、煽り愛によって常に向上している。快方に向かって良かったね。
展望台でみんなとまだ見ぬ高知に思いを馳せ、ついでにソフトクリームを食べた。安納芋とバニラのミックスだ。四国全然関係ないね。
ソフトクリームは美味しかったんだけど、バニラと芋のそれぞれが激しく主張してきたので最後まで口の中で味が混ざり合うことはなかった。混声2部のハーモニーを期待したのに、いざ始まったらラップバトルだった。みたいな。次食べる機会ばあればどちらかの味に絞ろうと思った。
与島に立ち寄った時点で15時を過ぎており、ホテルに到着したのは17時半頃。チェックインを済ませ、散策準備。早く美味しい酒を飲みたい。
目的の違う二班に分かれて行動開始。我々が目指すは酒飲み達のパラダイスと噂のひろめ市場。
徒歩10分ほどのところに繁華街があると聞いてはいたのだが、歩いても人と出会わない。と言うかそもそも気配が無い。
本当にこの先に人がいるのか若干不安になりながらも信じて歩く。帯屋町と追手筋が交わる辺りで急に人が増えた。とにかく安堵した。
まずは雰囲気だけでも、とひろめ市場に入ったものの、中には人、人、人。さっき通った道からは想像できない盛況ぶり。ここが高知のど真ん中だって主張しているようにすら思えた。満席だったもん。パンパンのパン。
市場の隅まで見渡してもおっさん一匹すら座れそうもないので、一旦周辺散策を再開してみることに。目と鼻の先に高知城あるってさ。
高知城に着くと、なにやら面白そうな看板があった。
これはアレだ、サーカスだ。奥にCIRCUSってわかりやすいオブジェが置いてあったから間違いなくサーカスだ。眠っていた童心が急に目を覚ます。辺りはもう暗くなっている。チケットを買うだけでテンションが上がる。お、大人4枚ください!!
場内は祭りのようで、同時多発的に演者がプログラムをこなしていた。写真スペースがあったり、ジャグリングしてたり、出店があったり、シャボン玉撒き散らしながら走るお兄さんがいたり。写真撮ってみたけどあまりにも他人が写り込み過ぎているから割愛。
大まかに楽しんだので退場しようかと思っていたら、ゴキゲンそうなショーが始まったので少し見てから出ることに。
バランスが良いのか悪いのかよくわからないCIRCUSの文字で出来たオブジェに乗る、乗る、乗る演者さん達。ザ・フィジカル。綺麗。
そして、バランスが良いのか悪いのかよくわからないCIRCUSの文字で出来たオブジェを集めては積み、積んでは更に積み。
さすがにこれではバランスが悪いCIRCUSの文字で出来たオブジェになってしまったのでは……??と考えたのも束の間、やはり乗る、乗る、乗る演者さん達。
やはり、ザ・フィジカル。バランスが良いのか悪いのかよくわからないCIRCUSの文字で出来たオブジェも闇夜に映える。私が心配することではないと重々承知しているのだが、高いし落ちたらどうするんだと思った。心配されてこそ映えるザ・フィジカル。みたいなところはあるだろうけれど。
結局この後もこれまたザ・フィジカルなポールダンスのようなものも見て、高知城を去ることに。
高知城は静かに照らされ、夜が更けていく。ひろめ市場がまだ賑わっているであろうと考えた我々はもう一班と合流し、軽く一次会スタート。
やってきました、酒國 長宗我部さんでございます。四国の海の幸山の幸なんでもござれなお店でしたがやはりここは高知に絞って注文しちゃいましょう、地産地消万歳!!
美味い物をダイジェストでお送りいたしました。戻り鰹の旬というのもあってか、鰹の藁焼きタタキは抜群の美味さだった。確かに他で食べる鰹のタタキとは比べてはいけない。
鮮度が、味が、身の厚さが、食べ方が、他の地域とまるで違う。ニンニクを始めとした薬味をモリモリ乗せて、塩でいただく。暴力的なまでの薬味に一切負けていない濃厚な鰹の身の味。これが高知のポテンシャル、そしてアドバンテージなのかとなるほど納得。美味の一言に尽きる。
そして21時も半分を過ぎた頃、我々は再度空席を狙ってひろめ市場に戻って来た。しかしまだまだ人が多い。
奥の奥で解散したてのテーブルを発見したので滑り込み着席。ラストオーダーまで約1時間、終了した店もちらほら見受けられる。が、この旅最大の目的を果たせそうでホッとした。
じゃあここからどうするの??お酒と鰹でしょ!!
この辺りでいい感じに酔ってきたんだと思う。1リットルの文旦サワーとか飲んでたんだけど肝心の写真が全然無い。酔っぱらった友人達の写真はブレブレながらも撮っているというのに。無念。
そうだそうだ、所変われば文化も変わるわけで。高知のチキン南蛮はタルタルソースではなくオーロラソースらしいのだ。
ここでいただいたものはチキン南蛮にありがちながっちりのよりも竜田揚げに近かった。オーロラソースで食べるのは思ったより遥かにマイルドで絶品だった。これもまた食べに行きたい。
ラストオーダーからの閉店近くまできっちり居座って堪能した我々だったが、ひろめ市場を出る時間がやってきた。なんて名残惜しい。
そんな帰り際、壁にひときわ目を引くポスターが。
真っ赤なユニフォームが某球団を彷彿とさせるため反射的に見てしまったが、高知ファイティングドッグスじゃないか!!
球団のある地ゆえに突然現れるポスター等が地味に好きでつい写真を撮ってしまう。野球人の端くれの血がこそっと騒ぐ。機会があったら試合も観に行ってみたいものだ。
ひろめ市場、素敵な夜をありがとう。もっと早く入店できていたならば3倍以上散財できていたかと思うとどうにも惜しい。
しかし悲しんでも居られない、高知の夜はまだ終わらないのだ。
少しばかり肌寒い時間帯だがシュロの木があるとやたらと南国感があるな、雰囲気が出ていてとても良い。
この素敵な夜の締めは屋台のラーメンと餃子とビールにすると決めていた。
土佐弁でたっすいがは、いかん!ってことでね、一日の締めまで濃く楽しくいきたいじゃないですか。
ってなわけで、屋台松ちゃんで醬油ラーメンと薄皮のパリパリ餃子とキリンクラシックラガー。罪深い、だから美味い。
あまりに最高な状態のまま一日目が終わった。
§§§
新しい朝が来た。希望の朝だ。同室の誰よりも遅くに寝て、一番早くに起きるのが私の旅のルーティーンワーク。
散策を行う者と惰眠をむさぼる者に分かれ、2日目が始まった。当然私は前者だ。良い朝だし、元気に行こう。
せっかくの旅だ、私も当然無策では臨まない。高知っぽいものを探しながら日曜市に行ってみようと心に決めていた。
心に決めたのなら実行するだけ、簡単な事さ。
噂に名高いはりまや橋。えぇ、聞いていた通り。君小さいねえ。
どうやらこの街は何十年も子供に大人気なあんぱん男の作者に所縁がある土地らしい。のんびり歩いてたらャラクターの像を何体か見かけた。
そのまま歩き続け、我々は日曜市に到着した。
土佐の日曜市に行くならばいも天を食べる。というのがどうやらグローバルスタンダードらしい。Googleで日曜市って検索するとサジェストに出てくるくらいだし、大衆に支持されるものは基本的に間違いがないだろう。
芋と油の素敵な匂いが充満する中、効率的な調理風景を見ているのが気持ち良かった。長蛇の列にもかかわらずあっさりと自分の番が来たのは作業スピードの成せる業か。素朴な味ながら揚げたてで非常に美味しかったのですぐに食べてしまった。紙袋を丸めながらいも天の写真を撮ってないことに気付いた。全く仕事の出来ない男だと自分に言い聞かせたが、そのくらい夢中になれる美味しさがあったのだと思ってほしい。
いも天だけじゃ朝ご飯には足りないパワフルなメンズの我々は、昨夜に続き吸い寄せられるようにひろめ市場に入場した。
かつお飯、鰹の角煮、新高梨でエネルギーチャージ。旅先ご飯ってエネルギーだけでなくテンションもチャージ出来るところが素晴らしい。
心身充実したところで惰眠をむさぼった者達と合流し、旅の最終目的地、桂浜へ。水曜どうでしょう第29弾「原付日本列島制覇」の終着点にもなった、あの桂浜でございます。伝わるとは思いませんが言っておきますね、集え。
やはり桂浜と言えば龍馬像。ってことで早速お近づきに。
……びっくりした。TVで見るより倍くらいあるように見えた。
そんな龍馬像の横に謎の展望台。謎のイベント「龍馬に大接近」とのこと。
曰く、坂本龍馬像横に立てられた高さ 13 メートルの特設展望台に上り、龍馬像を近くで見られるイベントとのこと。入場100円也。そんなもん入るに決まってんでしょうよ!!
ん??龍馬像13メートルもあるん??
高かった、大きかった、景色が良かった。
しかしながら地上から私を見上げる友人を撮影したり、一緒に上った友人(高所恐怖症)を撮影したり、そんなことばかりに必死で、noteに使える写真があんまり無かった。なんじゃそら。
土佐湾は太平洋に面しているため、当たり前だが瀬戸内海よりも波が高い。我々が普段見る海とは荒々しさが違う。そんなこともあってか波打ち際ではしゃぐおっさん達。Kawaii~~。
波打ち際から振り向くとそこには桂浜水族館があった。
桂浜水族館、これがまた中々面白かった。
しかしながら亀と格闘する友人を撮影したり、鯨の雄々しいパーツと友人を撮影したり、そんなことばかりに必死で、noteに使える写真があんまり無かった。なんじゃそら。
…………デジャヴ!!
お土産も買ったりして、しっかりと桂浜を堪能した我々は心地よい疲れと共に帰路についたのでしたとさ。おしまい。
§§§
……じゃないんだなこれが。
車を走らせて数十秒、私は思った。
「もう一つくらいイベントがあってもいいんじゃないか??」
「折角来たのに、鰹、足りてないんじゃないか??」
考えると同時に両手は検索を始めていた。何の前情報もないのにその場で解決策を得られるのが現代人。今を生きる私を支えてくれるiPhoneには頭が上がらない。いつもドヤ顔認証でロック解除してごめんね。
さて、鰹……カツオ……かつお……。検索検索ゥ!!!!
……。
……出た。
鰹の藁焼きタタキが体験できる『土佐タタキ道場』
これだ。これしかない。
車を走らせてさらに数分。我々はタタキ道場に入門した。外で待つこと数分、中に通されると謎に熱気を感じる。きっと道場と呼ばれるほどの場所だからだろう。
おじいちゃんスタッフの指示に従い鰹の切り身が刺さった棒を一人一本受け取る。そのまま武骨な鉄の箱の前へ通された。藁が大量に積まれている。
藁の上に鰹を浮かせたまま固定しろ、と言われるがままにしたのも束の間、おもむろに着火。当たり前だが藁はよく燃える、そんなことは知っている。しかし我々はこんなに至近距離で藁が大炎上する場面に遭遇したことはないのだ。ぶっちゃけ逃げたい。おじいちゃんは余裕そうに「あったかいねぇ~」なんて言っていたがこちとら熱すぎる。だが鰹を火から遠ざけるわけにもいかない。カツオタタキのジレンマ。
生粋の広島県民なので頭の中が護摩行でした。至近距離+火柱って言えばまぁ感覚としては近いでしょう。護摩行の規模感とか知らんけど。
焼けた藁の香り、表面こんがり鰹。おじいちゃんスタッフの手引きでカット担当のおじちゃんスタッフにバトンタッチ。
リズミカルにカットされたこんがり鰹。美しい身の断面が見えて上がるテンション。盛り付けられた鰹を受け取って隣の食堂へ移動し、定食のセットと付け合わせてもらう。
薬味盛り盛り、お塩少々。高知のスタンダードが病みつきになった。ご飯が進む。今から帰らないといけないなんてあまりに寂しい。
かつお出汁のパックを自分用の土産にしてこの場を後にした。未練たらたらすぎる。
さすがに満喫したし我々もそれぞれの生活に帰らねばならぬ。未練を振り切れず度々SAに寄りながらハイウェイを飛ばす。
途中で出会った猫の大撮影会などを経てこの旅は終わりを告げたのでした。
書きたいこと多すぎて恐ろしく時間が掛かってしまった。しかし思った以上に楽しめたし、高知また行きたいなぁ。次は初鰹の旬の時期狙うとしよう。