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リトルワールドの価値は本館展示室にあり!

仕事でしか行ったことがなかった場所へはじめてプライベートで行きました。
みなさまお馴染みの野外民族博物館リトルワールド(愛知県犬山市)です。


仕事の場合、バリ島の家とかフランスアルザスの家とかトルコイスタンブールの街とか、パッと見て分かりやすい展示を撮影して終わり、なんだけど、今回ははじめて本館にあるミュージアムに足を伸ばしてみました。
いやぁ、おどろきました、その圧倒的な展示の迫力に。


屋外展示だけ見て本館ミュージアムを素通りしていたこれまでの人生はいったいなんだったんでしょう。マイナカードを取得したのにマイナポイントを申請していないようなもんです。


屋外展示は想像が必要です。その家がどんな風土のどんな環境にあるもので、そこでの生活の日々がどんなだったかを思い巡らせ、脳内世界旅行へと旅立ちます。

そうして刻まれた想像の欠片を、本館のミュージアムで目にする道具や衣装を参考にしながらつなぎ合わせ、世界のとんでもない広さと深さを実感するのです。

屋外展示と本館展示はこうしてセットのはずなのに、いやどちらかというと、本館展示がメインのはずなのに、これまではおまけしか楽しんでこなかった。ビックリマンカードだけ手にしてチョコを捨てているようなもんです。

5つのゾーンに分かれた本館展示。
暮らしや文化や呪術や儀礼にまつわる展示品の多様さに加え、ところどころで上映されている映像プログラムから目が離せません。


ミイラづくり、野辺送り、割礼と抜歯、死者が乗り移る巫女、求愛ダンスなど、
その多くが1960年代から80年代にかけて撮影されたもので、もうすでに失われてしまったのかも、もう新たに撮影することはできないかも、と思うとかなり貴重です。
文明という輝かしい光の裏側に蠢く生命という根源への崇高さは、ただ移築しただけの屋外展示からはけっして想像できないものです。


民族衣装体験もいい、エキゾチックな背景での映えもいい、でも、リトルワールドの価値は、本館展示室にあり。本日ここに強く主張します。


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