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ビーチ・カントリー・マン・ダイアリー(33)「秋の空と海水温」

 ようやく、秋の空が帰ってきました。けれど、まだまだ、夏日(最高気温25度かそれ以上)が続き朝晩は冷え込み、朝方のくしゃみで目を開けてしまうこともあります。
 入道雲とカーッと照りつける太陽があれば夏で、風に流された雲が青空にドンと顔を出し、傾いた太陽が「すまぬすまぬ」と照りつけていると秋なのだと、自然は教えてくれます。私が住む湘南・片瀬海岸の浜辺には海水浴客の姿は消え赤とんぼが群れをなしていますが、何を餌とするのか…。足下はまだビーサンですが、半パンに代わってデニム、そしてTシャツに代わってロンT姿となりました。
 海水温もめっきり下がりましたが、午前中に海に入ると、気温よりも若干温かく、波待ちはまだ苦ではありませんが、台風シーズンがほぼ終わりに近づき、良いウネリがなかなかないので、じっと目を凝らしウネリを観察しつつ、良いやつを待たねばなりません。
 生きている土地それぞれの季節感があり、実家のあった京都市中や長年住んだ世田谷など、まったく異なる「秋」がありました。ただ、サーフィン三昧の片瀬海岸に住んでいると、こんなにも海辺の表情や海水温が、「秋」を教えてくれるとは思ってもみませんでした。ここで、一句。「ウネリ待つ、サーフボードに、赤とんぼ」
中嶋雷太

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