![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/149096343/rectangle_large_type_2_cfca16c45cbca9a7c3325d7f8feb549c.jpeg?width=1200)
私の一瞬は目盛りの魔術に抗う
「時間」という言葉を耳にしたとき、何をイメージするだろうか。
私はアナログ時計をイメージする。
人間は「区切ったり」「目盛りをつけたり」するのが上手い。
知能を最大の武器にした人類は、太陽と月が交互に昇りそれを繰り返すうちに自らの身体が老い、やがて死んでいく事に気が付いた。
太陽と月の周期に区切りをつけ、目盛りをつけ、暦を作った。
「時間」
読んで字の如く「時の間」は人間が作り出した単位、ただの目盛りである。
地球は「時間」という目盛りには何も関与していない。無論、宇宙も。
人間が「自分たちのためだけに時間という目盛りを作った」のである。
そしてその時間の概念で人間は「未来」「現在」「過去」と目盛りで区切り、名付けた。
逆に言えばこの「時間という目盛り」無しでは未来も過去も「今より後(あと)」「今より前」としか表現できないはずである。
つまり「今、この瞬間」を軸にして後か前か。
こうしてこの記事を読んでいただいている間にも時は流れ、時間基準で言うところの「さっきよりも未来」に来ており、この記事を読み始めていただいた瞬間はもう「過去」なのである。
大抵の人はスマホや手帳に数ヶ月、もしかしたら数年先の予定を記入していることだろう。
過去から今までは生きていた。
これは私やあなたにとって紛れも無い事実であるが、時間基準で言うところの明日、ほんの先の未来には死んでいるかもしれない。それは誰にも分からない。
そんな状況で、来ないかもしれない未来に、明日という「目盛りの予定」に向けて、何をしたいだろう?
私はこの事をずっと考えてきた。
そして自分なりのひとつの答え、決断を導き出した。
いま、この瞬間にやりたいことを精一杯やる
そう、時間的に過ぎた過去の後悔や満足にまつわる想い、時間的に未だ来ぬ未来への不安や希望にまつわる想い、それら一切を「全部捨てて残った自分がいま最もやりたいと感じること」を精一杯やる。これしかないと思った。
他人は人生の責任を取ってくれない。
自分の人生がいつまで続くか誰にも分からない。
その保証のない一瞬一瞬を重ねに重ねた結果、目盛りではない本当の未来に到達できる。
いずれ死ぬときが『いま』になった時、何を想うだろうか。
「いまの自分」を肯定できるのは、いまを積み重ねたその先に到達できた自分だけであるという事を忘れてはならない。
目盛りの魔術に囚われる事なくこの一瞬を燃やし尽くす。
未来のためにできること。