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頭痛とわたしの短くて長い戦争
頭が痛い。
こめかみあたりが、
万力で締め付けられるような鈍痛。
内側から思考や不安が膨張して、
頭蓋骨を押し広げようとしている様が脳裏に浮かぶ。
もともと頭痛持ちだ。
慣れているはずだが、
今日の頭痛はなかなかくるものがある。
こうも寒い日が続くと、痛みの質が変わるのだろうか。
まるで冬の冷気が神経を直接凍らせているのだろうか、 刺すような感覚が混じる。
感覚も鋭敏になっているように感じる。
痛みに弱くなったのだろうか。
何ともいえない不快感が、
じわじわと意識の隅々に浸食してくる。
またこうして今日も、寝込んでいる。
頭から伝ったのか首や肩までも痛む。
すべてが連動して軋み、
じわじわとわたしの意識を蝕んでいくようだ。
横になれば楽になるかと思えば、
そうでもないのがますます腹立たしい。
「痛み」というのは、
ただそれだけで人を弱らせる。
目に見えない分、なおさら厄介だ。
目を温める、首周りをストレッチする、頭皮をマッサージしてみる。おそらく駄目そうだ。
諦めて、鎮静剤を飲む。
薬が効くまでの時間、目を閉じる。
頭痛が去るのを待つ、短いようで長い戦争。
ようやくおさまったので、こうして文字にする。
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飛行機がちいさく明滅を繰り返していた