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私の心の応援歌、Mrs. GREEN APPLE『ダーリン』が心に刺さる理由
NHKの「18祭」という番組をご存じだろうか?
『18祭』(じゅうはちフェス[1])は、2016年から開催されているNHK主催のイベント、およびその模様を放送する特別番組。
毎回1組のアーティストと、事前選考を通過した1,000人の18歳世代(イベント当日の時点で満17歳から満20歳である人)が1回限りのパフォーマンスを行うイベントである。共演する楽曲は、選考のために送られた動画をもとに、アーティストが制作する。このイベントの模様は、後日NHK総合にて放送される。
2024年のアーティストはMrs. GREEN APPLE。テーマは「本音」
作られた曲が「ダーリン」だ。
この曲は若者のために作られた歌なのだが、私のように生きづらさを抱えた中年の女子にもグサグサと刺さる。
私が初めてこの曲を聞いたのは件の番組の中。
ミセスと1000人の若者たちが声を合わせた瞬間、曲に込められたメッセージが会場全体に広がり、一体感とともに鳥肌が立つ感覚を味わった。
知らぬうちに涙がこぼれていた。
おもえば、私の人生はずっと「~であるべき」という言葉にがんじがらめになっていた気がする。
中学・高校に入ったら部活に入るべき
高校を卒業したら大学や短大、専門学校などに進学すべき
仕事は手堅く、安定した会社に勤めるべき
仕事では出る杭にも出なさすぎる杭にもならず、空気を読んで笑顔で過ごすべき。
30歳くらいを目途に結婚すべき
結婚したら子供を産むべき
結婚しても、子育てをしていてもフルタイムで働くべき
だれに言われたわけでもない。でもそうした空気が流れていたのは確かだ。
心根の弱い私は、自分で決めたふりをして、ずっとこの~べきの空気に乗ってきた。
うまく時代の考えや空気に乗れない時は「なんで私だけできないんだろう」と自分を責めた。
私より先に結婚したり出産したりする友達や、いい会社に就職した友達にに対して、表面上は笑顔で「よかったね」「おめでとう」と言っていたが、心では「なんであの子だけ」と幸せな友達をねたんでいた。
こうやって書くと本当にどうしようもない人間だ。
ダーリンの歌詞にこういう一節がある。
『羨ましい ただ虚しい 嫌われたくもないけど 自分を好きでいたい』
時代や世間の空気を感じ、自分のやりたいことかそうでないかもよくわからないまま選択をし、誰かの幸せをともに祝う代わりにねたんだり羨んだりしているのは私だけじゃない。私よりずっと若い子たちも同じように悩み、苦しみ、妬み、羨んで、その分だけ心を傷つけている。
『みんなと同じだからって 僕の 私の ワダカマリが楽になるわけじゃない』
苦しみや自分の中にある消してしまいたいくらい汚い感情をどれだけ、人と共有しようとも、ホッとするのは一瞬で、すべてが解決するわけではない。それでも、誰かと話したい、つながりたいと思うのは決して不必要な気持ちなんかじゃない。
『ねぇ、私の私でいてもいいの?あの子にはなれないし、なる必要もないから』
いつか自分の事を好きになれそうだと記事で書いたときの気持ちがよみがえってきた。うまくいかないと、すぐに誰かを羨んだり、誰かになりたがるけど、そんなことは必要ないんだって、半分近く年下の子に教えてもらった。
ありのままでいることを自分で許せたら、人や社会がどう思うかではなく、自分がどう思うかで色々な事を選択できたなら、世界はもっと広くなる。
広い世界でこれから出会う人にやさしくできるように、人の喜びを自分の事のように心から喜べる人になれるように。
まずは自分を愛し、大切にすること。それが新しい一歩を踏み出す原動力になるのだと思う。
これからも私はこの曲を聴き続けるだろう。
苦しい時、道に迷ったときのお守り代わりに。
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