貴方が「モラハラ」になる前に伝えたい
以前、前後編で書いた「モラハラ対策会議」を、サロンのWebサイトに載せるにあたり内容を簡潔にして1つの記事にまとめました。せっかくなのでこちらのnoteにも載せておくことにしました。
「モラハラ」とは精神的な暴力
皆様、こんにちは。今回は、以前も少し取り上げた「モラルハラスメント」(モラハラ)について改めてお話いたします。
「モラハラ」とは精神的な暴力のこと。最初は「セクハラ」や「パワハラ」と同じく職場で発生する問題として語られていましたが、モラハラに関しては、夫婦やパートナーの間での精神的な虐待や一方的な支配がまさにこれに当たると言われています。
夫婦・パートナー間でのモラハラがどんなものかを理解するには、弁護士・堀井亜生氏の著書「モラハラ夫と食洗機 ~弁護士が教える15の離婚事例と戦い方~」(小学館)が参考になりますので読んでみることをお勧めします。
お相手にモラハラの傾向が無いか見極める
注目すべきなのは、モラハラ男性と結婚した女性の多くが、マッチングアプリや婚活で知り合い、知り合ってから結婚までごく短期間で「とんとん拍子」に進んだということです。
これは婚活・恋活をされている皆さんにもぜひ心に留めておいて欲しいです。「ついに素敵な人が現れた!」と思ってもそのまま突き進むのではなく、少しだけ冷静になってお相手を見極めて下さい。例えば、何か意見しただけで急に不機嫌にならないか、束縛がひどくないか、貴方には優しくても他の人に冷たい態度を取っていないか等。
一度は縁があった人なので慎重に見極める必要はあると思いますが、相手がモラハラだと確信した場合は、迷わずその人から離れて下さい。
無機質に触れられてしまうコンプレックス
では、なぜモラハラは起こるのか。先に挙げた「モラハラ夫と食洗機」の事例を読むと、本人の自信の無さが原因にあるように見えます。強いコンプレックスからくる怒りやいらだちが最も身近な人に向けられるというとても不幸なことが起こっているのです。
そう考えると、婚活や恋活は、お相手を条件で絞り込んで検索できるシステムを使っているゆえに、自分のコンプレックスをよけいに意識してしまう部分はある気がします。例えば学歴、収入、体型、容姿……。
1つでも自信が無いものがあると、それのせいで自分は検索から外れてしまうと意識させられます。「自分は低学歴だから選ばれないんだ」「美人じゃないから選ばれないんだ」と、活動がうまくいかないのは全て自分が抱えているコンプレックスのせいだと思えてくるかもしれません。
向き合ってくれる人を大切にしたい
そんな時はどうか、怒りを爆発させるのではなく深呼吸して冷静にこう考えて下さい。学歴にせよ容姿にせよ、そんなことだけで決めつけて貴方に会おうともしない人たちは貴方の魅力に気づけない人なので、貴方もその人たちを意識する必要はありません。そんなことより貴方に向き合ってくれる人たちを大切にしましょう。
さらに重要なのは、結果的にその人たちとうまくいかなかったとしても、それは貴方が抱えているコンプレックスが原因ではありません。なので、
「ほら見ろ、お前も本当は俺のことをバカにしていたんだろう!」
と考えるのはどうか抑えて下さい。もし真っ先にその言葉が口から出たとしたら、失敗した原因は貴方のコンプレックスそのものではなく、貴方がそれを気にしすぎて卑屈になっていることだと見て間違いないでしょう。
自分自身を許してあげるしかない
繰り返しになりますが、検索に引っかかるような条件だけで貴方と向き合おうとしない人を相手にする必要は無いですし、貴方の身近にいる人は案外、貴方のコンプレックスなど大して気にしてもいませんし、ものによっては気づいてさえいません。
モラハラを克服するには、加害者となってしまっている本人が自覚して、コンプレックスを抱えている自分自身を許してあげるしかないと私は考えています。そんな辛い考えは捨てて、自分と自分のそばにいてくれる人を大切にしてあげて欲しいと願っています。