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かなり久しぶりの接客。
技術指導や戦略構築で関わらせていただいている
ブライダルエステサロンでの仕事。

本来は接客には入らないのですが、
急遽接客に入ることに。

8月に挙式を控えているお客様。
ご挨拶を終え、
肌を見た瞬間に全てを理解しました。

本来であればお悩みを確認し、
どうなりたいのかを伺うのですが、
その行程が一切要らないほど。

とにかく挙式当日までにどうにかしたい
という心理が、
肌と表情を見ただけで伝わってきたからです。

過去の自分の肌を見ているようでした。
私は20歳の頃、
正常な皮膚は目の周りだけ、
全顔ニキビとニキビ跡の混在した、
ひどい状態でした。

当時はSNSもまだ発達しておらず、
化粧品店に買い物に行っては
良いと進められるもの全てに手を出す状態。
何をしていいか分からず、
何が良いのか分からず、
やみくもにスキンケアを変えながら、
必死でお手入れしていたのです。

なのに、
全然良くならない。

やればやるほど、
肌を荒らしていました。

今回接客させていただいたお客様も
全く同じループにハマっていたようです。
伺うと、
高校生の頃から色々試しているが、
一向に良くならず、
どんどん酷くなっていったそう。

肌の構造をお伝えし、
いま肌に何が起きているのか、
想定される原因を丁寧にお伝えすると、
妙に納得した様子で、
「綺麗にしてください」と。

挙式まであと2ヶ月半。
細かいスケジュールを決め、
お手入れを開始することに。

情報が氾濫する今の時代、
製品情報は簡単に手に入るが、
自分の肌状態を知る方法が少なく、
間違った方法で肌を荒らしてしまう方を多く見かけます。

エステティックは生活に不可欠な職業ではありません。
国家資格でもありません。
まだまだ“贅沢”という印象も拭えません。

ですが、
肌に悩む方には、
どこまでも寄り添い、
根本解決を目指して一緒に取り組む
真面目な職業です。

フランスでは、
エステティシャンは立派な国家資格。
エステティック利用率も高く、
生活に不可欠な職業と言われています。

日本もそのような文化になれたら良いのにと
強く感じた一日でした。


美容スペシャリスト猪越理恵は美容業界歴29年、コーチ歴19年のキャリアを生かし、サン・ティトル株式会社を設立。大手化粧品会社や美容機器メーカーのコンサル・商品開発・メソッド開発・人材育成等を支援しています。 https://www.rie-inokoshi.com/