見出し画像

基礎を磨き続ける重要性

今日は5週目のため、合氣道の稽古がお休み。
審査まで後1ヶ月の段階で、
1回の稽古がお休みになることは、
審査項目をまだまだ習得中の私にとってかなり痛手。
 
ザワザワしていても仕方ないので、
自宅で自主練習。
組技は相手がいないので、イメージで動きを確認しながら
実際に相手がいると想定して動く練習。
しかし、この練習には限界があります。
動きだけ覚えても、
その動きが間違っていたらゼロからの修正が必要。
ということで、
ある程度技の動きを復習した後は、
徹底的に“独り技”の練習。
 
“独り技”とは、
相手がいなくても1人で技を習得出来るように考案された体操です。
独り技で合氣道の基本である上下動、緩急などを身に付けます。
 
この“独り技”、
合氣道を習いたての頃はかなり戸惑いました。
体育の授業で出るような動きと全く違い、
妙な動きの連続。
当初は何をやっているのかさっぱり分からず、
常に見様見真似。
その後、動きはある程度覚えたものの、
あまり重要性が分からず、
今ほど真剣に行っていなかったように思います。
 
少しずつ稽古に対する心の余裕が出来、
周りが見えてくるようになると、
ある驚きがありました。
有段者の先輩方のほうが、
“独り技”の練習を
一つ一つ丁寧かつ真剣に行っているのです。
 
その様子に気付いてからは、
真剣に取り組むようになりました。
しかし、この時は未だ重要性を理解していませんでした。
 
その後、5級、4級と昇級審査を重ねるごとに、
この独り技の重要性に気付きました。
技の一つ一つの動きは、この独り技の組み合わせなのです。

ただ、しっかり理解するまでには時間がかかりました。
習い始め当初から、
「この技の中のこの動きは独り技の“腕回し技”です」
など、先生が丁寧に説明をしてくださっていました。
しかし、独り技の動きと組技の動きが結びつかないのです。
組技の動きが複雑すぎて、
動くことに必死過になり考える余裕がなかったからです。
 
年数とともに独り技と組技の動きが結びつくようになって
初めて心から真剣に取り組むようになりました。
 
この経緯があるからこそ、
自主練ではいつも“独り技”を徹底的に練習するようにしています。
 
エステティックの技術も同じように思います。
キャリアが浅かった頃は、華々しいテクニックばかりを追い求め
基本の練習を疎かにしがちでした。
10年、20年と年数を積み重ねるほど、
ごまかさずに正確な技術の重要性に気付かされました。
基礎を大切にするようになり、
そのことで技術力があがり、
効果にも圧倒的な差が出るようになり、
お客様からの信頼も得られるようになったのだと思います。
 
スムーズに出来るようになった事に対して、
ともすれば、悪い意味で無意識に行いがちです。
無意識で動けるレベルに達したのではなく、
ただ慣れきって、流れ作業のようになる危険性があると思います。
 
合氣道を始めたことで、
毎週の稽古の度に、この初心を思い出すことが出来ます。
 
美容の仕事も、合氣道も、
“基礎を磨き続けること”をこれからも大切にしていきたいです。
 

美容スペシャリスト猪越理恵は美容業界歴29年、コーチ歴19年のキャリアを生かし、サン・ティトル株式会社を設立。大手化粧品会社や美容機器メーカーのコンサル・商品開発・メソッド開発・人材育成等を支援しています。 https://www.rie-inokoshi.com/