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未来との距離を刻む

『最高の体調』を読む。サイエンスライターの鈴木 祐氏が、「頭を冴え渡る方法」をまとめた本。鈴木さんのブログ「パレオな男」が好きで、本を手にとってみた。

おもしろいなー、と思ったのが「未来との距離を刻む」という箇所だ。

狩猟をしていた古代人は、その日の食料を確保できるかどうかが大切なことだった。あくまで、「今、ここ」がメイン。しかし現代はどうか。不安定な仕事、体調の衰え、金銭的な問題など「ぼんやりとした不安」を持っている。これらの不安の原因の共通項は、ひとことでいうと「未来の遠さ」。古代と違って未来の感覚が遠くなったため、先の見えない不安が生まれたんだという。

では、どうしたら「ぼんやりとした不安」を解消できるのか。仕事での「ぼんやりした不安」を解消する方法が興味深かった。

とある会社で、生産性が高い社員と低い社員にどんなちがいがあるかを調査したんだそう。生産性が高い従業員ほど決まった間隔で仕事をしていて、平均で52分ほど働いたら17分だけ休むというインターバルを守る傾向があったそうだ(ポモドーロ・テクニックという25分作業して5分休むテクニックに似てますね)。

また、時間だけでなく作業を区切っても似た効果が得られる。たとえば「企画書の提出」があったら「執筆」「確認依頼」「修正」とステップを区切るやりかた。大きなゴールを設定するよりモチベーションがあがりやすくなる。

ルール化する手法に共通するのは「未来を刻む」というポイント。
時間を区切るにせよ作業を分けるにせよ、いずれも未来と現在との心理的距離が段階的になることで、縮める効果を持つ。現在から未来のゴールに向かう作業をルール化しないと、未来が遠いままに感じられるが、未来に向けてステップをいくつか刻むことで、現在との心理的距離が近づくのだ。

私の場合仕事で不安になるのって「何をやったらいいかぼんやりしてるとき」。ここ1週間ぐらいがそうだった。この「未来を刻む」という概念を知って、まさにこういう状態だったんだなぁと。こまめに目標設定するのって心理的にそもそも大切なことだったのねー。


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