音程に強くなる!① 【音の隔たり】
明けましておめでとうございます。
今年も変わらず投稿を続けていきたいと思います!
続くかな?^^
新年はまたちょっと違った切り口で書いてみようかな、と思い、
しばらく『基礎に強くなる!』シリーズをお届けします。
楽典は、意識的に勉強しない限りは、なかなか触れる機会がないので、
音大受験などで必要に迫られて勉強した、というパターンが多いかもしれませんが、
ただ機械的に丸暗記して、はて、あれは結局何のために勉強したのかな?と思うことも多々あることでしょう!
ここでは、「これをマスターするとこんなところに役立つ」とか、
「こんな練習が、こんな課題が効果的」というのを、
私の勝手なオススメで紹介、記事にしてみたいと思います。
本日は「音程」がテーマです!
音程とは
音程とは、2つの音の高さの隔たりのことです。
日本語では「音程が悪い」という表現で音高(ピッチ)が低い(または高い)ということを指すこともありますが、
ここで言う音程は、2音間の幅(インターバル)です。
音程は、幹音(ピアノで言えば白鍵)の隔たりを度数(例:5度、5°)で表します。
例えばドーファだったら、「ド、レ、ミ、ファ」と幹音4個分の隔たりがある、とカウントして、「4度」ということになります。
定番の黄色い楽典の本(「楽典 理論と実習」音楽の友社)で言えば、
音程の章で勉強するのは、そのほかに、
・完全系、長短系、増減
・幹音同士の音程
・複音程
・転回音程
・協和音程、不協和音程
などがあります。
どうでしょう?全部覚えていますか?
これらは、その後の音階や和音のところで十分に使うので、やはり丸暗記しなくてはなりませんが、
実際の読譜で何よりも使うのは、
『音の幅を瞬時に判断すること』です。
今日は、このことについて少し掘り下げていきたいと思います。
♪♪やってみよう①♪♪
(1)上の譜を見て、2音を下の音から音名でメトロノームに合わせて読んでみましょう。
ソド、ドラ、ミレ、シド…
という感じで、ゆっくり〜メトロノーム100くらいに合わせて答えられますか?
(2)上の譜を見て、2音の音程を完全、長短は付けずに、ただ数字のみメトロノームに合わせて読んでみましょう。
これも、ゆっくり〜メトロノーム100くらいを目指します。
一応、解答も書いておきます↓
4、6、7、2、5
3、1、7、3、4
5、5、2、4、7
8、3、4、5、6
5、6、3、8、3
(1)は簡単だったのに、(2)が難しく感じた方が多かったのではないでしょうか。
音名には慣れているが、幅で読むことは不慣れなのが現れてくるのだと思います。
(2)のような訓練は「素読み」と呼ばれたりしますが、
これが読譜に大いに役立ってきます。
音の幅、特に五線との相対的な距離を叩き込むことで、音をまとめて読む力がさらに上がることが期待されます。
もう一つ、クレ読み(※注)の時にも成果が発揮されると感じています。
実際にやってみましょう。
※注:さまざまな音部記号による音名読みのこと。
♪♪やってみよう②♪♪
上の音符を、
①ト音記号で
②へ音記号で
③アルト記号で
④テノール記号で
⑤ソプラノ記号で
それぞれ音名読みしましょう。
↑こういうのが「クレ読み」なのですが、
ト音記号とへ音記号しか読んだことのない人が、音大に入って他のハ音記号も読まなくてはいけなくなり、ここがよく躓くところです。
なぜ難しいかというと、
やはり今までト音記号もへ音記号も音名で暗記してきており、音程(幅)で読んできていないことが原因の大部分だと思います。
ずらして読む(ト音記号の2度下だ、とか)のもいけなくはないのですが、
結局テストの時の付け焼き刃的な方法なので、
幅でいつも読んでいくやり方をお勧めしています。
例えば、アルト記号で読んだ場合。
一番最初の音は「ド」で、
その後、隣に1つ上がっているから「レ」
一つ飛ばしで「レシソ」
4度上がって「ソード」
3度上がって「ドーミ」
そのあとは順次進行で「ミファソ」
……
というように、
全部幅で捉えて読んでいきます。
すごく面倒くさいですが、
慣れると何でもなくなります。
この音程の「素読み」と「クレ読み」は、
私のソルフェージュのレッスンでは
必須です!!
ぜひ音名ばかりに偏ることなく、幅でも読んでいけるようにしてみましょう。
次回も「音程」の続きです〜
質問、感想、ご意見、こんなこと取り上げてほしい!などのリクエストありましたらお気軽にコメントください。
なお、ある程度の知識がある方に向けて書いていますので、これじゃついていけない、という方は、ぜひ個別レッスンに!その人にあったレベルで解説します。(対面、オンラインどちらもあり)
レッスンご希望の方はrie3_e_mail@nethome.ne.jpまで。
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