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2021年に読まれたリディラバジャーナル・ベスト10📗

みなさんこんにちは!

今回は、社会問題に関わる人びとへの取材や調査をもとに、問題を構造的に、分かりやすく伝え、より多くの人に関心を持ってもらえるような記事を配信する、サブスクリプション型ウェブメディアリディラバジャーナルより、2021年の1年間にもっとも多く読まれた記事ベスト10をご紹介します📗

※2021年12月27日時点でのアクセス数をもとに、ランキングを作成しております。

第1位 1日あたり450件。中絶という選択の実態【構造化特集:若年妊娠】

中絶件数自体は減少傾向にあるが、それでも1日あたり約450件に上る。また、10代の妊娠の場合は、出産よりも中絶を選択する割合が高い。
意図しない妊娠による中絶は“自己責任”と言われることもあるが、中絶に至る背景には社会的な要因もある。
また関係者の話からは、産みたいと思っていても中絶を選択せざるを得なかったり、中絶を希望しても手術を受けられなかったりと、女性の自己決定権が阻害されている実状が浮かび上がる。

「中絶をする人に対して、『避妊せずにセックスしているのが悪い』と思う人もいるかもしれません。ですが、中絶を選択する事情はいろいろあります。避妊をきちんとできていないこと自体も、その人の責任だけではなく、性教育が不十分だったり、その人がいる環境において選択できる避妊法が限られていたりといった社会の側の責任もあるんです。なので、男女共に様々な選択肢を知り、実際に選ぶことができる環境を整えることが必要です」

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本記事で取材をした遠見さんが代表を務めるSafe Abortion Japan Projectでは、現在も性と生殖に関する健康と権利を守り、Safe Abortion(安全な中絶・流産)についての啓発活動に取り組み続けています。

第2位 被害者が語る「痴漢に遭うこと」のリアル【構造化特集 : 痴漢大国ニッポン】

2017年10月、フランスで『Tchikan(痴漢)』という本が出版された。
同書は、フランス在住の日本人の佐々木くみさんが、日本で学校に通っていた6年間、痴漢被害に遭い続けていた実体験を語ったものだ。
フランス人の小説家エマニュエル・アルノーさんとの共著で、小説ながらほとんどの内容が実話に基づいている。
「世界で最も平和な国」であるはずの日本で、痴漢という“性暴力”が常態化している——。
その事実に多くのフランス人が衝撃を受け、国営チャンネルでの単独インタビューや大手フランス紙でも多数書評が掲載されるなど、大きな反響を呼んだ。

被害に対する想像力の欠如から、常に軽視されてきた痴漢問題。痴漢を軽視してきたのは、加害者はもちろん、社会全体でもある。
「痴漢に関しても、もっと『#MeToo』が広がってくれればいい」と佐々木さんが話すように、日本では痴漢は「性暴力」という認識すらなされていないのが現状だ。

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第3位 実父からの性的虐待 「“被害”と認識していなかった」【構造化特集 : 小児性犯罪】

 27歳のとき、忌まわしい記憶のフラッシュバックが起きた。それは、長年悩まされ続けていた抑うつ状態のカウンセリングでのことだった。
 元タカラジェンヌの東小雪(33)さんは、カウンセリングのなかで「子どもの頃に性虐待をされたことがあるんじゃないか」と聞かれた。それまで封印していた記憶が呼び覚まされた瞬間だった。
 そこではじめて、性暴力を受けたことに気付いたという。

「身近な人、しかも家族から性暴力に遭うケースがあるということが、あまりにも知られていないと感じます。そもそも性暴力は被害者が声を挙げるのがとても難しいことです。でもだからこそ、声をあげようとする人がいるのならば、その声に丁寧に耳を傾ける社会であってほしいなと思います」

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第4位〜第10位も発表!!

第4位「子どもを迎えるのにかかる費用」は誰が負担するべきなのか【構造化特集:特別養子縁組】

赤ちゃん一人あたり200万円。
これは、民間の養子縁組あっせん機関で特別養子縁組をおこなう際に養親(養子を家族として迎える親)が負担する費用の一例です。
あえて極端な言い方をするならば、人材あっせん事業のように、赤ちゃんが高額な金銭を介してやり取りされていることになります。
本特集のテーマである特別養子縁組は、「金銭の授受のもと子どもをあっせんする」という点で、その是非が問われることがあります。
第十回にあたる今回は、特別養子縁組になぜそこまで費用がかかるのか、その金額を誰が負担するべきなのか、を考えていきます。

第5位「いじめ」を学びにつなげる支援とは――いじめ問題との向き合い方(前編)【リディ部ライブ勉強会】

教育現場では、「みんな仲良く」「団結」といった、「一つになること」を強制的に促す言葉が一般的に使われがちだ。ただこれについても工藤さんは疑義を呈する。 
 「もともと日本にいじめが多いというのは、団結が好きだからという理由もあります。 
 この言葉はあらゆる教育場面で言われますが、とても厄介です。大概の協調できる子どもにとってはいいのですが、そうじゃない子にとってはすごく苦痛なものになるのです。 
 もともとコミュニケーションを取るのが苦手な子、パニックになると手が出てしまう子たちがいます。『みんな仲良く』と言ってしまうと、その子たちは否定されてしまいます。 
 でも『仲良くするのはとても難しいことなんだよね。仲良くするには誰でも訓練が必要だよ』と言ったら、否定される子はいません。心理的安全性も保たれるんです」

第6位 手を洗う救急医Takaさんと考える、このままで大丈夫?日本のワクチン事情————HPVワクチンを知っていますか(後編)【リディ部ライブ勉強会】

日本では、年間約2800人もの人が子宮頸がんで命を落としている。予防にはHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの接種が有効とされるが、その接種率は90%を超える国があるのに対して、日本では1%未満と極端に低迷している。
この状態が今後も続いた場合、どのようなことが懸念されるのか。なぜ日本では、ワクチン接種率を上げることが難しいのか。後編は、HPVワクチンを打つ意味や安全性などについて、公衆衛生の専門家でありHPVワクチンの啓発に取り組む、木下喬弘医師に聞いていく。

第7位 元施設職員が明かす高齢者虐待の内部告発【構造化特集 : 高齢者虐待】

厚生労働省の調査(2018年度)によると、介護施設の職員などによる高齢者虐待の件数は621件で、高齢者虐待全体の4%に満たない。だが、相談・通報者数は2506人におよび、そのうち「当該施設職員」は約2割を占め、最多となっている。一方で、鈴木さんのケースのように事業所から脅されるようなこともあり、内部告発のハードルは高い。

高齢者虐待防止法では、通報を理由とした解雇や不利益な取扱いは禁止されているが、事業所への罰則規定はない。施設で虐待が起きていても見て見ぬ振りをしてしまう人も多いだろう。

第8位 非行問題から考える、父子家庭が子どもの発育に与える影響【構造化特集 : 父子家庭】

「ひとり親家庭」という言葉からは、反射的にシングルマザーが想起されやすい。そのため、シングルファザーが直面する困難が知られる機会はほとんどない。
だが、最近では母子家庭とは異なる、父子家庭特有の問題が少しずつ明らかになりつつある。いまだに「育児は母親がするもの」という固定観念が蔓延する日本社会において、父子家庭になることで、子どもの成長にどのような影響を与えるのか。 

第9回「同質性の高さ」がもたらす価値と課題――クイズ王伊沢拓司と考える「理想のコミュニティ」(前編)【リディ部ライブ勉強会】

多くの人が所属した経験を持つコミュニティ「学校」。その同質性の高さゆえに生まれるカルチャーや育まれる能力もある一方で、そこで醸成された価値観が、ときにコミュニティ以外の場において摩擦や課題を生むこともある。
今回はYouTubeチャンネル『QuizKnock』や数々のメディア出演などで「クイズ王」としておなじみの伊沢拓司さんと、リディラバ代表の安部敏樹が対談。前編では、学校というコミュニティがもたらす価値や課題、コミュニティにおける多様性について語った。

第10回 回復には「底つき体験」が必要なのか【構造化特集 : アルコール依存症】

アルコール依存症は進行すると、肝硬変やアルコール性認知症といった身体疾患があらわれます。身体疾患を合併した依存症に対応できる医療機関は少ないので、ますます通院や治療が困難になってしまいます。ここからわかるように、アルコール依存症もほかの病気と同じように、少しでも早く治療を開始することが重要なのです。
それなのになぜ、何もかも失い立ち行かなくなる「底つき体験」が必要という“幻想”が広まっているのでしょうか。

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「リディラバジャーナル」は、社会問題を専門に扱うサブスクリプション型のwebメディアです。

社会問題が生まれる「構造」に目を向けて、問題の背景を調査する「構造化特集」を中心に、2018年の創刊から現在まで、約100テーマ・1000本の記事を公開しています。

社会課題にまつわる報道の多くが悲劇や批判に終始する中、解決に向けたニュースを作るべく、2021年には新特集「第3のニュース」を創刊しました。

「ニュースは悲劇で終わらせず、変化の起点に」という考え方を、リディラバだけでなく、皆さんと共に社会に拡げていけたら何より嬉しいです。

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