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生きてることは感動の連続


今日は本の話でもなく、映画の話でもなく『受け取った言葉』の話をしていこう。



Talk 1 / 偶然を装って必然的に

それは去年の夏の出来事である。仕事を辞め2回目の人生の夏休みを謳歌するため何をしようか考えていた。友人から突然、海外ワークショップの『副リーダーやってくれへん?』と誘われた。二つ返事で参加することにした私は、次のワークショップの目的(目標)を考え始めた。3ヶ月間の準備期間、自問自答したが答えは見つからず旅立ちの前夜を迎えた。

パッキングを終え布団に入り眠りにつこうとする頃、突然頭の中にこんな言葉が降りてきた。

《 愛するとは 》

不思議な気持ちだった。頭の中にポンっと浮かぶこの言葉、そうか私はこの答えを探しに夏の冒険に旅立つんだ。翌日、私はひとつ目の目的地へと旅立った。

フィリピンのタクロバン。そこでワークショップをすると言われたときは、フィリピンのどこにあるのかも分からなかった。きっと聞き覚えがある人は少ないだろう。タクロバンは7年前に台風の被害に遭った。沿岸部の海の上に家を建て暮らしていた多くのスラムの人々が家を失っていた。世界中から助成金が集まり、お金持ちになったタクロバンは都市化計画を始め、スラムに住む人々を離れた地へと移住させた。その移住先を今回訪れ、教会の門にアートを描くというワークショップだ。

スラムの人々と交流し、その社会的背景も学んだ。個々の持つ感情は様々でそれを受け取りアートに表した。その村には愛が溢れていた。ホストファミリーや接する人々の愛を感じることが出来るのに《愛するとは》ということを言葉をするのが難しかった。

タクロバンで過ごした日々、私の頭の中にはいつも《愛するとは》という言葉が浮かんでいた。まだまだ答え探しの旅は続くんだ。そんなことを思いながらタクロバンを後にした。

次のワークショップまでの期間、リフレッシュのためセブ島へ立ち寄った。ゆるっとした空気が流れる仲間との生活はストレスがなく快適だった。そんな仲間とジンベイザメと共に泳ぎに行ったり、フィリピングルメを楽しんだりした。そして、私にはもう一度見たい景色があった。それがボホール島だ。

前回、世界一周中に訪れていたが、自然が豊かでもう一度行きたいと思っていた。仲間にそれを提案すると、二つ返事で了承してくれた。手違いで港から離れた宿に泊まることになり、行き方が分からず、地元の人に聞きながら向かうことになったが、それがまた冒険のようで楽しかった。島内を観光するときも同様に冒険した。

リフレッシュ休暇も終わりへ近づく頃、波の音を聞きながら月明かりの下、仲間とトーキングサークルを始めた。トーキングサークルとは、ネイティブインディアンの伝統的な対話の方法で、輪になって対話をし学びの場、癒しの場としてそこに集った一人一人のハートを、全員で共有するためのものである。このトーキングサークルは本当に不思議なものでその時、話したいことがふわっと浮かんでくる。普段は話せないようなことも心で対話するからこそ伝えられる、不思議な力が宿っている、私はそう思う。

大地に寝そべり満天の星空を見上げ対話していると、ふと誰かに話しかけられた。

《もうすぐ風が強くなってくるよ》

不思議な感覚だった。なぜなら、目の前に立つ木が私に語りかけてきたのだ。初めての経験で驚きを隠せなかった。

あなたが話しかけているの?と尋ねると

《うん》と葉っぱをワサワサ揺らしてくれた

木の名前はWiz。自己紹介を互いに交わした。そして、私は気づいた。この冒険のテーマ《愛するとは》を教えてくれるためにこの偶然が必然的に起こったと。

《愛するとは》どういうことなの?と尋ねると

《愛のある心で接することだよ》

と教えてくれた。府に落ちた瞬間だった。心にスッと溶けてくように心から全身へと広がっていった。そうか、私はこの答えを実践するために次のワークショップへ向かうんだ。Wizに感謝を告げ私たちは部屋に入った。もちろん、Wizの言う通り、風が嵐のように強くなり、満天の星空は雲で覆われ波音は強くなった。

翌日、Wizと宿に別れを告げ、次の冒険へと旅立った。ネパールの孤児院の子どもたちとミュージカル映画を作るワークショップだ。頭の中にはいつも《愛のある心で接すること》という言葉が浮かんでいた。子どもたちと過ごした日々はキラキラと輝いていて、愛するを実践した私にとって子どもたちは妹・弟のような存在になっていた。

周りの人を大切にする、愛すると思っていても普段行動できてないことを知った。SNSによって消えゆく命があるこの世の中で私は《愛のある心で接すること》を実践し続けていく。

これが私とWizとの約束だから。


Talk 2 / 生きてることは感動の連続

今日は嬉しいことがあった。ネパールの妹のように思っている子が日本に留学しておりワークショップに参加した仲間とランチをした後にテレビ電話をしてくれた。実は以前、孤児院のインスタ上にその子を見かけないからお母さんがわりの孤児院の管理人さんに心配して連絡をしていた。留学していることとホストファミリーとの関係もあり居場所は教えられないことを聞いた。ただ秘密の情報も教えてくれた。その子が無事で生活していることが分かるだけで嬉しかった。まさか仲間が街でばったり会い、ランチに行く約束をし、このテレビ電話が実現するなんて、この上なく幸せだ。

妹の近況を聞けて嬉しかった。テレビ電話が終わり、すぐに孤児院の管理人さんにとても嬉しかったことを伝えた。そして、感謝の気持ちを言葉にのせた。その人からの返信にこんな言葉があった。

生きてることは感動の連続

素敵な言葉を受け取った。流れゆく日々の中の幸せを感じて丁寧に生きていきたいと思った。人生は偶然が積み重なってカタチづくられていくが、それは偶然ではなく必然でその人生を生きていきたい自分が出来事を引き寄せている。今日このタイミングで、この言葉を受け取ったことも意味がある。しっかり伏線を回収するぞ。人生の意味づけを出来る人は強くなれる。






Ricky.






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