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【音楽遍歴】2002年に聴いていた音楽とベスト3アルバム


はじめに

今回は2002年1月から2002年12月に聴いていた音楽とベストアルバムについて書こうと思います。

2002年は結婚したことが影響したのか、ライブの本数は例年よりも少なかったのですが、CDの枚数はここ数年で一番多くなりました。何でだろうと思ってリストを眺めてみたら、初めて買ったアーティストが50枚を越えていました。ただ、この年にリリースされた1枚しか買っていないアーティストもかなり多く、要するに冒険しまくった年だったようです。

今回は、そんな時期に購入したアルバムとベストアルバムについて書いてみたいと思います。

2002年に購入したアルバム

  1. O(A.C. Acoustics)

  2. A Word in Your Ear(Alfie)

  3. Aqualung(Aqualung)

  4. About a Boy(Badly Drawn Boy)

  5. Have You Fed the Fish?(Badly Drawn Boy)

  6. Sea Change(Beck)

  7. Storytelling(Bell & Sebastian)

  8. She She(Ben Kweller)

  9. Daybreaker(Beth Orton)

  10. Geogaddi(Boards of Canada)

  11. Advertisements for Myself(Brave Captain)

  12. Bravery Repetition and Noise(The Brian Jonestown Massacre)

  13. Lifted or the Story Is in the Soil, Keep Your Ear to the Ground(Bright Eyes)

  14. The Essentials(Bronski Beat , The Communards & Jimmy Sommerville)

  15. Come with Us(The Chemical Brothers)

  16. Walking with Thee(Clinic)

  17. A Rush of Blood to the Head(Coldplay)

  18. Handcream for a Generation(Cornershop)

  19. The Crescent(The Crescent)

  20. Scorpio Rising(Death in Vegas)

  21. Hate(The Delgados)

  22. Dempsey(Dempsey)

  23. The Last Broadcast(Doves)

  24. This Is Where I Stand(Easyworld)

  25. Outpost Transmission(808 State)

  26. Come Sing Along(The Electric Club)

  27. Your Love Means Everything(Faultline)

  28. Yoshimi Battles the Pink Robots(The Flaming Lips)

  29. The New Folk Implosion(Folk Implosion)

  30. Calling Zero(Go Back Snowball)

  31. In Our Gun(Gomez)

  32. Concrete Dunes(Grandaddy)

  33. Lunatic Ride(Halo)

  34. Between the Senses(Haven)

  35. The Brown Room(Heron)

  36. Your New Favorite Band(The Hives)

  37. Make up the Breakdown(Hot Hot Heat)

  38. Clear Water Paranoia(Intentions of an Asteroid)

  39. Turn on the Bright Lights(Interpol)

  40. Free So Free(J. Masks and the Fog)

  41. Time Changes Everything(John Squire)

  42. Lost Horizons(Lemon Jelly)

  43. Up the Bracket(The Libertines)

  44. Don't Be Afraid of Love(Lo-Fidelity Allstars)

  45. The Snare(Looper)

  46. Trust(Low)

  47. Alright on Top(Luke Slater)

  48. Romantica(Luna)

  49. 5:14 Fluoxetine Seagull Alcohol John Nicotine(Malcolm Middleton)

  50. Forever Delayed(Manic Street Preachers)

  51. Kissin Time(Marrianne Faithful)

  52. Bring it Back(McAlmont & Buttler)

  53. Iron Stylings(Medicine 8)

  54. Resigned to Life(Minuteman)

  55. 18(Moby)

  56. The World is Flat(The Montgolfier Brothers)

  57. It's a Love Cult(Motorpsycho)

  58. Finally We Are No One(Múm)

  59. The Music(The Music)

  60. Retro(New Order)

  61. Nirvana(Nirvana)

  62. Heathenchemistry(Oasis)

  63. Works 1999-2022(Orbital)

  64. Elanted & Enchanted (Pavement)

  65. Riot Act(Pearl Jam)

  66. Release(Pet Shop Boys)

  67. Up(Peter Gabriel)

  68. The Beginning Stage of …(The Polyphonic Spree)

  69. Give up(The Postal Service)

  70. Evil Heat(Primal Scream)

  71. Wood / Water(The Promise RIng)

  72. Planet Helpless(Puressence)

  73. Gotham!(Radio 4)

  74. By the Way(Red Hot Chili Peppers)

  75. Son of Evil Reindeer(The Reindeer Section)

  76. Human Conditions(Richard Ashcroft)

  77. Surf(Roddy Frame)

  78. The Second You Sleep(Saybia)

  79. True Skies(The Shining)

  80. ( )(Sigur Rós)

  81. The Way I Feel Today (Six. by Seven)

  82. Murray Street(Sonic Youth)

  83. New Morning(Suede)

  84. Life on Other Planets(Supergrass)

  85. Wallpaper for the Soul(Tahiti 80)

  86. Four Thousand Seven Hundred and Sixty-Six Seconds(Teenage Fanclub)

  87. 45 RPM(The The)

  88. Magichotel(Toploader)

  89. The Best of 1990-2000(U2)

  90. A Hundred Days off(Underworld)

  91. Out of the Fierce Parade(The Velvet Teen)

  92. Highly Evolved(The Vines)

  93. Phoenix(The Warlocks)

  94. Yankee Hotel Foxtrot(Wilco)

  95. When the Sky Comes down It Comes down on Your Head(The Zephyrs)

  96. The World Is Mine(くるり)

  97. It's A Wonderful World(Mr. Children)

  98. Top of the Tops(桑田佳祐)

  99. New Voices(黒沢健一)

  100. 24 Hours Party People(Various Artists)

  101. NME Warchild 1 Love(Various Artists)

2002年に聴いたベスト3アルバム

100枚近く購入した中から3枚を選ぶのは結構難しいので、軽く何枚かを追加で紹介します。

最初はWilcoの"Yankee Hotel Foxtrot"。限りなくベスト3に近い作品。オルタナカントリーのコンテキストで鳴らされていた音はミックスにJim O'Rourkeを迎えて音響系カントリーへと変貌。ハッタリの利いた音処理の中にもオリジナリティが埋もれないのは見事。それから、The Libertinesの"Up the Bracket"。もったいぶらずに結論から入る欧米人のロジックと同じく、3分間に伝えたいことのみを詰め込んだ潔さ。雑さや稚拙さがあるものの、弱みを補うよりも強みを活かしたアプローチは大成功。

Corneliusの"Point"は全編に渡って静かなグルーヴが脈々と流れ、音と言葉の全てを抽象化しながらも小難しい袋小路に迷い込むことなく、映像的なサウンドとが想像力を掻き立ててくれます。それでいてポップミュージックとして成り立っているところも良い感じ。最後はMinutemanの"Resigned to Life"。初期衝動爆発型でも大合唱型でもルーツ掘り下げ型でもないギターロック。曲の数だけ存在するギターの表情とアレンジを持つ引き出しの多さに驚かされました。何と翌年のフジロックフェスティバルで来日して二度ビックリ。

そして、ベスト3アルバムは以下です。

The Last Broadcast (Doves)

2年ぶりの2ndアルバムは、基本的な骨格は前作と同じですが、前作の耽美的な面を抑え、開放的なアレンジと様々な音を丁寧に重ねて曲に表情をつけることで、直接的なメランコリーを排して必要十分な力強さを獲得。

決してシングル向きとは思えない長尺の"There Goes The Fear"をリードシングルに持って来たところを始めとして、全ての曲でナイーブさとスケール感が共存していて、派手さはないものの自信に満ち溢れた様子が伝わって来る悪漢の内容です。

個々の曲の完成度だけでなく、アルバムを通してゆっくりと感情の弦を揺り動かし続け、アルバム後半でシッカリと共振させる流れも完璧で、前作からは予想できなかった別次元へとジャンプアップし、次の到達点が全く想像できないほど。2024年の今でも大プッシュできる名盤。

Scorpio Rising (Death in Vegas)

Liam GallagherPaul Wellerらをゲストボーカルに迎えた3年ぶりの3rd。前作での全ての曲を空間に閉じ込めるような路線を捨て去って、消失点から突然出現したような陽性サイケデリアは新鮮かつ驚き。

メビウスの輪のように繋がる"Leather"から"Girls"への流れに代表されるスペーシーで没入型の覚醒感も健在で、朧気な半現実的世界から繰り出される様々な音が心地よく身体に染みこんで来て、ビッグネームをゲストに迎えてあっけらかんとしたロックを展開してもオリジナリティは全く揺るがず。

圧巻はDot Alisonが参加した内向性と外向性の間で移り気に鳴らされる"Driving Horses"とHope Sandovalが参加した圧倒的な存在感を感じさせつつアルバムをサマライズした"Help Yourself"のラスト2曲。新たな面のプレゼンテーションだけでなく、これまでに築いた基礎もガッチリ確保。まさに盤石。

The Way I Feel Today(Six. by Seven)

2年ぶりとなる2ndアルバムは、新たにキーボードが加わった影響なのか、前作までの息苦しいまでの重さが和らいだ代わりに、開放感を感じさせるポップさを新たな打ち手に加え、軽さと深みを行き来するサイケデリアを展開。

リードトラック"So Close"の開放感溢れるヘヴィネスとアルバムからのシングルカット"I.O.U. Love"の明るさと暗さのバランス感覚はこれまでの印象を覆す取っつきやすさで、従来のファンにも新しいファンにもインパクトは絶大。

個人的にはもう少しサイケ感が残っていても良い気はするものの、ゴリ押しの強靱さが抜けて、良い意味でのしなやかさ/したたかさを身につけたのは正解。メロディのクオリティとボーカルの表現力の向上にも目を見張るものがあり、今度こそクオリティとセールスの壁を破れそうな予感(がしたけど、結局破れず)。

おわりに

今回は2002年1月〜12月までに購入したアルバムとベスト3アルバムについて書きました。ちなみに、2002年のイギリスの年間アルバムチャートはこんな感じのようです。

  1. Escapology(Robbie Williams)

  2. Missundaztood(Pink)

  3. Escape(Enrique Iglesias)

  4. A Rush of Blood to the Head(Coldplay)

  5. One Love(Blue)

  6. By the Way(Red Hot Chili Peppers)

  7. The Eminem Slow(Eminem)

  8. Unbreakable: The Greatest Hits Volume 1(Westlife)

  9. ELV1S: 30 #1 Hits(Elvis Presley)

  10. Heathenchemistry(Oasis)

一昨年リリースされたアルバムが2位になった前年に続いて、Robbie Williamsは11月にリリースしたニューアルバムが年間チャート1位になるという凄まじさ。12月中旬くらいまでの売り上げのはずなので、1ヶ月半で他のアーティストのアルバムよりも多くの枚数を売ったということです。彼が凄いのか、他が頼りないのか、全体的にイマイチなのか。。。

Coldplayの2ndアルバムが4位。個人的には"Parachutes"路線が好きだったので、当時このアルバムはあまり思い入れがないのですが、今聴いてみると割と気に入ってます。思い入れが強すぎると正当な評価ができなくなる典型例です。

そして、久々にOasisがトップ10に帰ってきましたが、残念ながら全盛期の勢いは感じられず。やはり、全体的にポップス系が強く、一時期と比べるとオルタナティブ系とかダンス系とかはサッパリというチャートになっています。


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