「熊野リベンジ!紀伊半島一周の旅」その2 三重県立熊野古道センター
【前回までのあらすじ】
クレソン後輩の希望に沿って、熊野を3年ぶりに巡ることになった私。3年前は回れなかったところを目指して、熊野リベンジに向かうのであった。
クレソン後輩の赤いヤリスクロスに乗り込み、1月2日の夜に名古屋から三重県津市に移動して一泊し、そして1月3日には本格的に熊野を目指すのだった。
【頻尿に取り憑かれた男】
紀伊半島一周の旅の2日目。
安いのに素敵な宿「久居グリーンホテル」から、最初の目的地・三重県立熊野古道センターを目指す。
2時間ちょっとの道のりのようだ。
素晴らしい好天の下、ヤリスクロスはどんどん走っていく。
「ちょっと!トイレ行っていいですか?」
「え!また?」
ホテルを出る前にもトイレに行っていたのに、クレソン後輩はまたトイレに行きたがる。
その頻度は多いときには1時間に1回ほど。20歳そこそこで若いのに病気を疑うレベルである。
【始神テラスに並ぶ めはり寿司】
漏らされても困るので、仕方なくパーキングエリアに。
そこは地元の名産品を扱う施設「始神(はじかみ)テラス」。
「すぐにやってきますんで!」
ピューッとトイレに行ったクレソン後輩。
若干県産品以外も目立つが、なんといっても名産のめはり寿司が所狭しと並べられている。
まるで出撃を待つ兵器のようにも見える。
美味しそうなので、幾つか購入。
それにしてもクレソン後輩が帰ってこない。
見に行くと、トイレの個室の便器が詰まっており、呆然と立ち尽くしていた。
個室にやたら入ろうとする姿勢も含めてなんとも情けない。これは再教育ですなぁ。
【量産される謎の液体】
ガシャポンスペースの横に不思議な液体が積まれているのを見つけた。
熊野古道を歩くための杖を見つけた。
そして横には謎の液体がペットボトルに詰め込まれている。
大変失礼だが、少し怖くて購入できなかった。
【入館無料の三重県立熊野古道センター】
さて、なんとか再スタートして、「三重県立熊野古道センター」までやって来た。
なんと無料で見学できるすごい施設なのだ。
駐車場から上がる石段は熊野古道を意識したものとなっており、少し危ない。
2つの建物の真ん中に道が通っている斬新なデザインだ。
施設前は広場になっており、子供が遊んでいた。
海に近い施設で木造部分はかなり傷んでいるように見えた。これから維持していけるのか勝手に心配になる。
皇太子殿下(今上天皇陛下)が行啓された写真が入口に飾られている。やっぱりすごい施設なんだ。
地元出身絵本作家のやまもとしんじさんの特別展示も行われており、そのスペースからメルヘンな音楽が流れている。
年始ということもあり、外で遊んでいる子供、そしてスタッフの方以外は誰もいない。ガランとした空間に、虚ろに響くメルヘンな音楽はどこかディストピア観が漂っている。
ただ、公立の施設ということもあり展示はしっかりしている。
熊野古道を詣でた人々の思いや苦労が伝わってくる。
ただクレソン後輩は公立施設にこれほどのお金が流れていることに問題意識を持っているため、このような安易な施設はやめるべきではないか、と演説していた。
話を突然やめて噴き出したので、どうした、と聞くと「スタッフの方がずっと聞いていましたwwww」と。
職場の悪口を言って本当にごめんなさい。
地方に費用対効果が不明な立派な施設が乱立する課題とは別に、この「三重県立熊野古道センター」は無料とは思えない立派な施設。
せっかく建設されたのだし訪問しなければもったいない。ぜひ訪問していただきたい。
そしてクレソン後輩はまたもやトイレに行き、チャージ完了。
次なる目的地へ向かうのであった。
【その3】へ続く
【後輩の頻尿メーター】
⚫️⚫️◯◯◯◯◯◯◯◯ 2/10
トイレに行ったのであと1時間半は大丈夫