110 「おまえ何部だ?」
生徒が好ましくない行動をしているのを見て注意するとき「おまえ何部だ?」と聞く男性教師がいました。学年やくjラスではなく部活を尋ねます。彼は運動部の顧問ですが、学校での指導は部活を通して行うのがよいと考えています。特に生活指導は部活を通して行うのを基本にしているようで、生徒が問題行動を起こすと学級担任を通り越して、部活で指導を行います。ときにペナルティーを課し、活動停止を言い渡したりします。生徒にとっては厳しい処遇です。学習指導も部活で行います。通知表が渡されると生徒は真っ先に顧問に見せに行きます。
部活動を通して生活指導や学習指導をすることを否定するわけではありません。部活では礼儀や規律を学んだり、責任感や 連帯感、自律性を養うこともできます。学習についても顧問に「発破をかけられて」頑張る生徒はいます。でも、何事に関しても部活で行うというのはどうなのかなと思ってしまいます。担任と顧問が連携して指導に当たればよい効果が生まれるとは思いますが、彼のように部活の顧問が指導の何もかも担うことにはいささか疑問を感じます。
部活では顧問が絶対的な力を持つことがあります。生徒は部活ができなくなることを恐れ、顧問の言うことには何でも従います。顧問に悪く思われないよう顧問の顔色を窺って行動したりします。時に担任よりも顧問の言うことに従うこともあります。何となくいびつな印象を受けるのは私だけでしょうか。