37 現実に立ち向かう努力を!:進路相談を終えて
受験生のみんなへ
面談を終えてほっと一息つくと外はもう真っ暗です。お昼過ぎに面談を始めたときにはぽかぽかと暖かい日差しが窓から差し込んでいたのですが、終わった時には外の空気もすっかり冷え、冬の寒さがジーンとします。誰もいない教室の後片付けをしていると昼間の賑やかな教室とは別世界のように感じます。「トモちゃん、トイレ行こう!」と言うミッチェルの元気な声も、ユッコの高らかな笑い声も、どたどたと駆け回るノリくんの足音も聞こえません。静まり返った教室です。
進路に向けた三者面談が終わりました。みんなの希望もほぼ固まってきました。最初から一貫して同じ学校を希望している人もいれば、毎日悩み続けてやっと結論を出した人もいます。まだ迷っていて最終決定に至らない人もいます。いずれにしても面談を終えるたびに私の上にずっしりと重くのしかかるものがあります。それは「だれもが希望するところに行けるわけではない」という現実の厳しさです。入試の大部分が「点数」で決まるということは現在の入試制度ではある程度やむを得ないことです。不満を訴えたり不合理だと声高に叫んだりしても、制度がすぐに変わるわけではありません。だからわずかな点数で涙を流す人がいます。「もっと頑張っておけばよかった」と悔やむ人がいます。「どうしよう」と不安に思う人がいます。そんな人たちにとって現実は非情に思えるかもしれません。でも、みんなが今直面していることは夢でもなければ架空の話でもありません。「現実」です。
現実から逃げることはできないのですから、それをしっかり受け入れて立ち向かうしかありません。いつまでも思い悩んだり悔やんだりするのではなく、目標を定めたらそれに向かって頑張る努力をしてください。「今自分にできる最大限のことをする」ことが大事だと思います。「もういいや」という諦めの気持ちや、「もしだめだったらどうしよう」という不安な気持ちでこれから先の日々を過ごすのではなく、自分の力を信じ希望を持って精一杯頑張ってみてください。
多くの人にとって今回の受験は初めての「試練」かもしれません。でも私も含めて人間は様々な試練を受けながら成長するのだと思います。現実をしっかり受け止めて受験という試練を乗り越えてください。面談でがっくり肩を落としていた〇〇くんや△△さん、学年目標を思い出して! 「自分の進路を切り開こう」ですよね。