113 学年の終わりに贈ることば(中学2年生最後の学級通信)  

2年生が終わります。朝、教室のドアを開けてみんなに「おはよう!」と言うのも今日が最後になってしまいました。職員室を出ると昇降口から駆け込んでくる人たちがいます。1学期はワーくんが常連でした。2学期はアキちゃんかな。そして3学期の今は…  「先生、ハロー!」と言いながらミユが手を振ってやってくるのが見えます。ミユは今日も遅刻です。みんな、3年生になったら遅刻しないようにしようね。

さて、階段を上がっていくと2階の教室からみんなの声が聞こえてきます。「昨日すっごい幸せだった!」と興奮気味の女子の声が聞こえます。「誰だろう?」と思いながら進みます。ヤマさんをからかうテツヤの声も聞こえてきました。教室に着く直前に私の横を風のようにすり抜けた少年がいました。ショウです。また隣のクラスに入り込んでいたね!

教室に入ると朝練から戻った人たちがまだ着替えているのが目に入ります。たいてい「女バス」か野球部の人たちです。私が教卓の前に立つと日直が号令をかけます。「おはようございます!」みんなの元気な声が教室に響きます。出欠を確認し始めると、ロッカーのあたりでごそごそやっている人がいます。テツヤです。こうしてクラスの一日が始まります。

2年生がスタートした去年の4月。1年生の時よりみんなはちょっぴり大人に見えました。「明るく、元気に、さわやかに」をクラスの目標にして2年生の生活がスタートしました。ダンスで盛り上がった宿泊研修では「ふれあいの村」の職員の方から「お世辞抜きでいい生徒さんですね」と褒められました。6月の球技大会では一年前とは比較にならないほどレベルアップした試合を見せてくれました。この日に間に合わせるためにみんなで作ったクラスの応援旗もすばらしいものができました。夏休み中の職場体験では実社会を少し体験できてみんなも満足そうでした。

2学期は文化祭と体育祭が大きなイベントでした。体育祭は何ともドラマチックでしたね。午前中トップに躍り出たのに午後のムカデ競走で思わぬハプニング。悔しいけれど今となっては懐かしい思い出です。11月の合唱大会。練習期間中にいろいろあって一時はどうなることかと思いましたがみんなの団結で何とか乗り越え、当日は最高のハーモニーを作り出しました。そして最優秀賞を得ることができました。JICAの招きで来日したミャンマーの先生方が視察に来られた時もみんなで浴衣を着ておもてなししましたね。皆さん感激して帰られました。2学期のフィナーレはマラソン大会。12月の冷たい風の中、全員完走し、合唱大会に続いて二度目の優勝。みんなで抱き合って喜びましたね。

年が明けて3学期。ミノルくんが新たにクラスの仲間になりました。みんなに温かく迎えられてクラスにすぐ溶け込みました。百人一首大会でも大活躍。力強い仲間が増えてクラスも一段とパワーアップしました。

ところで、2年生は充実した学年であると同時に、いろいろな問題が表面に出る学年でもあります。人間関係の難しさに悩んだ人もいるでしょう。勉強や部活でも壁にぶつかった人もいるのではないですか?私自身はみんなの相談に十分に乗ってあげられなかったという反省があります。でも、人が集まればトラブルが生じても不思議はありません。トラブルが起きないようにすることも大事ですが、トラブルが生じたときそれにどう対処し、解決するかということも同じくらい大事です。異なる個性を持った人たちがいかにして理解し合い、共に生活していくかを学ぶのも中学生時代の大切な勉強だと思います。3年生でも学び続けてくださいね。

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