町中の小さな川におじいさんが水没した!
三島の町は富士山の伏流水があちこちで湧き出ていて、町中を川となって流れています。駅のすぐ近くにも源兵衛川と呼ばれる小さな川があります。水深は深くありませんが町中とは思えないほど静かな場所にそれはそれはきれいな水が流れ、魚もたくさん泳いでいます。川の中には踏み石が設置されており、川に沿って植えられた木々の合間を歩く素敵な散歩道になっています。
しばらく前にそこを訪れたときのことです。川の中の踏み石を歩いていると前方から高齢の男性が踏み石の上をよろよろしながら歩いているのが見えました。杖はついていませんが、足はかなり弱っているのが遠くから見てもわかります。男性が転ばなければいいなと思いながら、私たちは少しづつ男性に近づきました。
すれ違うところまで来ました。私は男性を先に通そうと脇に寄りました。踏み石は狭いのでどちらかがよけないとすれ違えません。でも、男性も同じことを考えたようですぐ脇の踏み石に移ろうとしました。
その時でした。男性はふらついて川の中に倒れ込んでしまったのです。深さは20センチほどですが顔がすっぽり水に浸かっています。完全に水没した状態です。
すぐに男性を立ち上がらせようとしましたが、男性はなかなか起き上がれません。顔を水につけたまま放心状態でいます。おそらく自分でも状況がつかめないのでしょう。やっと起き上がったときには全身水浸しになっていました。
自宅はすぐ近くだということでしたので、付き添って男性を自宅まで送り届けました。その間もふらふらして支えていなければ歩けない状態です。聞けばその日は朝から足がふらついていたということです。
無事に自宅まで送り届けてほっとしましたが、もし男性が一人で転んでいたらと思うと背筋が寒くなりました。どんなに浅い川でも顔が水没した状態でいたら溺れてしまいます。高齢者の散歩も用心しなければいけないと思いました。
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