作文の力をアップさせたいけど(中学生の声)
*事実を元にしたフィクションです。語り手の中学生は架空の少年です。
ボク達の国語の先生は作文を書かせるのが好きだ。月に1度は書かせている。テーマはいろいろで、読書感想文なんかも多い。ボクは作文はあまり好きじゃないし、得意でもない。でも課題を通して作文の力を高められるんだったらまあいいかと思って書いていた。でも当てが外れた。作文を提出すればコメントがもらえて、改善点も示してもらえると思っていたんだけど先生は何も言ってくれない。誤字や脱字だって指摘してくれないよ。
そもそも先生がボク達の作文をちゃんと読んでいるのかも疑問だ。だって作文は学期の終わりにまとめて返される。忘れた頃に返されてもなあ。評点もついていなくて、「検」というハンコが押してあるだけだ。「見ました」なんていうハンコのときもある。「読みました」じゃなくて「見ました」だよ。先生正直過ぎるよって思った。
ボクは自分が書いた文の良い点や悪い点を言ってもらいたいし、先生の率直な感想も聞きたい。だから先生にそう言ったことがある、そしたら先生はこう言った。「作文なんていうのは書いているうちにだんだんうまくなるんだ。だからたくさん書くのがいい。誤字や脱字も人に言われれるのではなく、自分で気づくことが大事なんだ」ってね。意見文を書いたときも先生にどう思うか聞いたら、「おれの意見を押し付けることはしたくない」なんて言われた。はぐらかされた感じだ。
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