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旅で学んだこと、学ばなかったこと

何年も前になりますが、北海道を旅したときに朱鞠内湖を訪れました。北部の幌加内町にある湖で日本最大の人造湖です。ダム建設に伴って作られたものですが、湖には大小いくつもの島々が浮かび、幻想的で美しい風景に魅了されました。「シュマリナイ」という名前の響きにも惹かれました。

公式ウェブサイトには以下のように紹介されています。

森に囲まれ、フィヨルドのように切り込んだ地形に、島々が点在する朱鞠内湖。周りの森と空がくっきりと浮かび上がる静かな湖面に、思わず息をのむ。日本とは思えないような美しい景色と、フィッシャーマン憧れの巨大魚が潜む豊かな湖が、ここにあります。 北海道北部に位置する朱鞠内湖は、奥深い森の中に存在する、日本最大級の人造湖です。表面積2,373ha、東京ディズニーランド約30個分の広さの中に、フィヨルドのように切り込んだ地形と島々が点在し、四季折々・刻一刻と変化する豊かな表情と、フィッシングポイントが無数に存在しています。

https://www.shumarinai.jp/

ダムは石狩川水系の雨竜川に建設されたもので、雨竜ダムと呼ばれています太平洋戦争中の1943年に完成しましたが、工事には多くの労働力が費やされ、過酷な労働によって建設されたことを私は最近見たNHKの番組で知りました。

建設に携わったのは全国から募集された「タコ」と呼ばれる労働者で、「タコ部屋」や「監獄部屋」と呼ばれるる飯場に収容されました。朝早くから夜遅くまで、わずかな賃金で重労働を強いられたと言います。監視の目も厳しく、逃亡は暴力によって抑えられました。食べ物は粗末で、栄養不足から病気になる人も多かったそうです。さらに、 戦争が激化する中、日本人労働者の不足を補うために、1940年からは朝鮮人も強制連行されたそうです。(NHKの番組解説より)


現地を訪れた私は湖の美しさだけを堪能し、ダム建設について何も学んでいなかったことに気づきました。せっかくの旅でも見逃していることはたくさんあります。そのことを認識して旅に向き合う姿勢を少し変えようと思います。そして朱鞠内湖を改めて訪れたいと思います。


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