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ブータンの生殖器信仰

(ブータン関連の記事です)

ブータンではいたるところで生殖器をモチーフとした仏像や壁画、お土産品などを目にします。特に男性の生殖器は「ポー」と呼ばれ、豊穣や多産、魔除けのシンボルとされています。

プナカ県にあるロベサ村は家々に「ポー」の壁画が描かれていることで有名です。最初はあまりのリアルさに仰天しましたが、慣れてくるとだんだん違和感がなくなってきます。そもそも性は自然のものですから驚くこともないのです。不思議はありません。

ブータンを旅していると、男根をモチーフとした壁画やオブジェをよく見かけます。宗教上男根がシンボルとなることはヒンドゥー教におけるリンガがシヴァ神のシンボルであったり、日本でも金山神社(神奈川県川崎市)の「かなまら祭り」や田縣神社(愛知県小牧市)の「豊年祭」などを見てもわかるようにそれほど珍しいことではありませんが、ブータンでは想像以上に様々なところで見ることができます。

チベット仏教に大きな影響をもたらした後期仏教では、日本に伝わった前期密教と違い多分に性的な要素を含んでいて、性的なエネルギーを解脱(=苦からの解放)に繋げるという教えが実践されていたとされています。その名残とも言える「男根信仰」は、今では戦いへの力へのシンボルとして、転じて魔除けとして、家などの外壁に描かれたり、簡素化したオブジェを軒先に吊るすなどの光景がみられます。

出所・ドラゴンツアーズ

ロペサ村はのどかな田園地帯の中にあります。

家々の壁にカラフルな「ポー」が描かれています。

かなりリアルなものもあります。 その下で犬が昼寝をしている風景ものどかです。

お土産としても売られるています↓

お土産として売られている

お店の案内表示にも「ポー」のデザインが↓

店の案内表示


村の中にはチミラカンと呼ばれるお寺があります。集落を見下ろす丘の上にあります。15世紀末にドルゥク派の高僧ガワン=チョゲルにより創建された寺院で、子宝の寺として知られています。内部は写真にとることができませんでしたが、仏像なども生殖をイメージさせるものが多くありました。

ブータンでは「チミ・ラカン詣でをするまでは子供を諦めてはいけない」と言われるほど、霊験あらたかな子宝の寺。ブータンで非常に人気のある瘋狂僧ドゥクパ・クンレイがドチュ・ラ峠の魔女を封じ込めた場所に建っているとされています。ロベサ村の外れの小高い丘の上に建ち、田んぼのあぜ道をのんびり歩いて訪れます。道中には、農村の風景や人々の暮らしを感じることが出来、楽しいハイキングが楽しめます。https://www.kaze-travel.co.jp/blog/bhutan_kiji034.html

出所:風の旅行社

寺院に向かう道で村の人が土産物を売っていました。

チミラカンの外観↓

周辺の風景↓

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