高速戦隊ターボレンジャー、第31話「女戦士キリカ💞」
「俺たちはね、この世でたった2人きりの流れ暴魔なんだよ。」
力のクラスメイトの月影小夜子は18年間、普通の女の子として育てられてきた。
……ドクロ怪人の両親とオマモリボーマに…。
テーマは自分を認めてくれる場所
シンデレラ役のオーディションも、バレー部のレギュラー選抜も、そして好きな人も…
全て諦めなければいけない状態になった時、ピンチはチャンスに変わるのであろうか…。
小夜子は全て諦める事になり、両親も人でない事を知った。
それも暴魔一族。
鬼滅の刃で鬼になってしまった禰󠄀豆子が柱達に受け入れられるまでも、炭治郎や禰󠄀豆子自身の弛まぬ努力と長い時間を要した。
ここで考えて欲しいのは、禰󠄀豆子も今話の主役である小夜子も望んで、その状態になった訳では無いという事だ。
見た目や持病、年齢や生活環境
自分のやりたい事に蓋を閉じる人は、SDGsが問題提起されるようになった昨今においても、まだ居るのが現状である。
それは、選ぶ側が凝り固まった考えの温床になっているからである。
私が入職する時、私は会社には身バレしている。
それは採用担当だけでなく、同部署の人にも…。
そう、採用には担当以外の意見も反映されている。
これは問題なのでは?
そう思っていても、同じ部署の人からしたら、チームワークを乱す危険が無いかのチェック…と言ってしまう中小企業に支えられている日本はまだまだ変われない。
小夜子も普通に生きたがっていた。
だから、あえて花形のシンデレラに進んで立候補した。
…ただ、周りが小夜子を受け入れなかった。
容姿に、計り知れない力。
正義の方向にそれを生かす事もできた。
だが、力(りき※レッドターボ)の力だけでは彼女を正のベクトルへ持っていく事はできなかった。
結果的に小夜子は流星光と赤い糸で結ばれ、そして流れ暴魔キリカへ変わってしまう。
尚、今話の神セリフは、彼女が闇堕ちに向かう前のシーンで、力から聞かれた言葉を選択させて頂いた。
神セリフ
「違う!君は人間だ!温かい、赤い血の流れた人間だ!」by.炎 力(レッドターボ)
…もっと早く彼女にこの言葉を伝えられていたら。
…もっと彼女を身近に感じられていたら。
献血の回想も入るが、結果的にヤミマルからの
「人間のどこが良い!? 思い出してみろ!誰も君を認めようとしなかったではないか!」
「(眼鏡を外した小夜子を見ながら)美しい…。こんなに美しいのに、誰も君のこの美しさに気付かなかったではないか。それどころか、君を憎み、排斥さえしようとしたではないか!」
「見せてやるのだ。君がどれだけ美しく、どれだけ凄い存在か!」
この声掛けで彼女は闇へ堕ちてしまった。
…自分を認めてくれる場所、すなわち居場所。
力達にそれを提供する力は無かった。
犯罪に手を染める若者には、自分が心地よく過ごせる居場所が無いケースが多い。
コロナ禍で人と接する事に苦手意識を持つ人が続出している今だからこそ、改めて人と関わる事の大切を伝える事は必要な事なんじゃないかと私は思った。
ヤミマルやキリカの様な人を生みにくい、誰しもが自分らしく過ごせる環境作りを今一度考えて頂きたいと強く思う。